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JR東日本、22年春にびゅうプラザ終了、ネット販売中心に

  • 2019年7月1日

 東日本旅客鉄道(JR東日本)は2022年3⽉までに、駅構内の旅⾏商品販売店舗「びゅうプラザ」の営業を終了する。同社によれば、近年は店舗での売り上げが低迷している一方、インターネット販売は伸びており、今後はネット販売に軸足を移す。店舗の一部は、訪日外国人旅行者やシニア向けの会員組織「⼤⼈の休日倶楽部」のメンバーなどのための窓⼝機能を有する「顧客接点型拠点」に変えるという。

 JR東日本または同社グループの旅行会社であるびゅうトラベルサービスが運営する「びゅうプラザ」は、ピーク時の1998年には首都圏や東北などで171店舗を展開。JR東日本が運行する鉄道を利⽤した国内ツアーなどを販売してきた。しかし店舗数は年々減少しており、現在は約50店舗にまで縮小している。

 今後は近年の利用者のニーズの変化にあわせて、⾏程が決まったパッケージツアー商品よりも、JRの乗車券と宿泊施設を個⼈が⾃由に組み合わせて買える「ダイナミックレールパック」に注力する考え。店舗の終了に伴う人員の再配置などについては未定という。

 JR東日本の17年度の旅⾏商品販売額は前年比2.6%減の593億円で、グループ売上高の約2%を占める。そのうちびゅう商品の販売額は7.8%減の440億円、送客人員数は6.4%減の189万人で、いずれも微減傾向にある。

 なお、同社はネット販売への本格的な移行に伴い、宿泊在庫の管理体制も変更。これまでは宿泊施設からブロック在庫の提供を受けてきたが、楽天トラベルやじゃらんなどとの共有在庫の管理に順次移行するという。