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平成最後の入社式開催、新たな人材と時代に各社がエール

  • 2019年4月1日
日本旅行:93名
代表取締役社長 堀坂明弘氏

 国内外のOTAの台頭やサプライヤーの直販化の進展、日本国内の人口減少など、旅行業界を取り巻く環境が急速に変化しているなか、日本旅行は特に海外に主眼を置いた「グローバル戦略」の強化の必要性を感じている。今年1月には私が本部長を務める「グローバル戦略推進本部」を設置し、全体戦略を立案・推進しており、今後は東南アジアや中国を中心に現地で法人営業を本格展開する。グローバル人材の育成も急務で、皆さんも積極的に海外研修制度などを活用してほしい。

 私たちの原点は「マーケットイン」というお客様に寄り添う精神で、お客様が求めるニーズを具現化させることにこだわってきた。今後もその精神を大切にして、創業から114年の歴史において培ってきた経験やノウハウ、ネットワークを駆使し、お客様の抱える課題を解決していくこと、求める価値を提供していくことこそが私たちの使命と考えている。また、ビジネスモデルを進化させるとともに、同業・異業を問わない新たなアライアンスやパートナーシップも大胆に考えていきたい。

 皆さんには、その若い感性や柔軟な発想と行動力を思う存分に発揮し、「出る杭」となることを恐れず、変化をおこしてほしい。そのことが日本旅行の変革につながるし、是非とも日本旅行の未来を担う中心的な存在になっていただきたい。

阪急交通社:74名
代表取締役社長 松田誠司氏

 皆さんに伝えたいこと、心がけていただきたいことは3つ。「自ら汗をかいて動くことを好きになる」「現状に安住せず常に変化を求める」「新たなことを聞く力をもつ、つまり頭の中に『白紙の部分』をもつ」ということだ。聞くことを大切にし、「常に答えはいろいろなところにある」と変化を求めてほしい。勤続年数が経つとこの3つが薄れがちで、今後、常に心がけてほしいと思う。

 旅行業界は、皆さんの多くが生まれた1996年代からこの22年の間に大きく変わってきた。海外渡航者が1669万人から1895万人へと200万人しか増えていない一方で、訪日外国人旅行者数は384万人から8倍強の3119万人に増えた。また、以前は旅行代理店という業態が主流だったが、今はデジタル革命の時だ。

 そのような近年のIT化の流れの中において、従来の旅行代理店という立ち位置から、「旅行商品メーカー」「旅行アドバイザー」「旅行企画プレゼンター」として、より一層顧客に寄り添う企業へと進んでいきたい。それは募集型企画旅行に限らず、法人団体旅行、業務渡航、訪日旅行など全ての業態で通じるものだ。

 研修では、自分自身を大切にすることに留意してほしい。自らが健康で、充実していればこそ、普段の仕事も面白いと思えてくるもの。そのことを大切にし、一緒に阪急交通社を盛り上げてください。

東武トップツアーズ:179名
代表取締役社長 坂巻伸昭氏

 私からお願いしたいことの1つ目は、経営理念である「Warm Heart~ありがとうの連鎖を~」を胸にきざみ、具現化してほしいということ。根底にあるのは人が財産、人が主人公であるということで、皆さんが主人公として活躍し、温かい心とありがとうの連鎖をつなげていくためにも、常に周りの環境、周りの方々に対して自らありがとうと言えるようになってほしい。

 次に、組織の一員になる自覚を持ってほしい。今日からは会社組織の一員として行動していくことをぜひ胸に刻んでほしいと思う。

 3つ目は、ぜひ夢をもってほしい。自らが成長し次につなげていくためにもぜひ夢を持ち、その実現へ考えていってほしい。そして4つ目に、時間の概念を意識してほしい。今日何ができるか、そして今日できることをしっかりやりとげることが成長につながる。

 旅行業は転換期にきている。リアルエージェントとして何ができるかをぜひ考えてほしい。今まで培ってきたことを基盤として次につなげていくことが必要だが、今までと同じでは次につながりません。変革期の今こそが変えていくチャンスだ。

 新元号「令和」には、人々が美しく心を寄せ合い、文化が生まれるという思いが込められているそうだ。この新しい元号には私たちがめざす方向が示されている。ぜひこの元号の意味を踏まえ、一緒に素晴らしい会社を作っていこう。皆さんが入社して良かったと思えるようにしていきたいと思う。

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ANAグループ、日本航空