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HomeAwayとせとうちDMOが提携、21年までに年間5.5万人泊

業務提携発表会の様子  エクスペディアグループで民泊仲介サイトを運営するHomeAwayと、せとうちDMOを構成する2団体のうちの1つである瀬戸内ブランドコーポレーションは4月19日、瀬戸内地域への訪日外国人旅行者の誘客に向けた業務提携契約を締結した。せとうちDMOは観光庁が「日本版DMO候補法人」として登録する広域連携DMO。HomeAwayは昨年1月に日本支社を開設したところで、日本のDMOとの提携は初めてとなる。2021年までの目標として、同地域の古民家など歴史的建築物を活用した宿泊施設を通年で営業できる簡易宿所として100棟開発し、訪日客を中心に年間の宿泊数5万5000人泊、経済波及効果15億円をめざす。

木村氏  HomeAway日本支社長の木村奈津子氏は、19日に開催した発表会の冒頭で同社の概要について説明。05年にテキサス州のオースティンで創業し、08年にはAirbnbの創業に先駆けて、オーナーが使用していない物件を旅行者などに貸し出す仲介サイトをオープンしたことなどについて語った。

 木村氏によれば、同社が注力しているのは日本の民泊で主流となっている部屋単位の貸し出しではなく、一軒家などを丸ごと貸し出す「1棟貸し」。そのほか15年12月にはエクスペディアグループの傘下に入り、現在は23言語でウェブサイトを運営して、登録物件数は200万件、月間のウェブサイト訪問者数は4000万人に上ることについても説明した。日本国内の登録物件数や利用者数については明らかにしなかった。

 木村氏は同社が競合相手として比較されるAirbnbについて、米国の旅行調査会社であるフォーカスライトの調査結果をもとに違いを説明。Airbnbは若年層の1人旅を中心に利用され、物件は都市部に多く、滞在1回あたりの平均宿泊料金は584米ドル、平均宿泊数は4日間である一方、HomeAwayは35歳から54歳までを中心に家族やグループで利用され、物件は地方やリゾート地に多く、平均宿泊料金は1032米ドル、平均宿泊数は6日間で、客層は異なるとの見方を示した。

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