新マリアナ政観、リブランドでV字回復へ、2泊の気軽さ武器に

  • 2016年10月12日

(左から)岡部氏、一倉氏、澤田氏、嶋田氏  マリアナ政府観光局(MVA)ジェネラルマネージャーの一倉隆氏は10月11日、本誌インタビューに対してリブランドによって2017年に日本人訪問者数を10万人にまで回復させると目標を語った。MVAでは、10月1日付で日本事務所の委託先をアビアレップスからアクセスに変更。同日、アクセス代表取締役社長の一倉氏がMVAジェネラルマネージャーに就任している。

 サイパン、テニアン、ロタの3島への日本人訪問者はピークの1997年には45万人に達したが、2015年には8万人にまで数を減らし、さらに16年は航空座席の減少もあって6万人となる見通しだ。一倉氏はこの背景として、「どういうデスティネーションなのか」「ハワイやグアムとどう違うのか」といったブランディングが不十分であった可能性を指摘する。

 これに対して新体制では、「3連休は マリアナ。」と「サイパン、テニアン、ロタ。3つの島で、ちょっと一休み。」のメッセージを打ち出し、3時間で行くことができ、2泊でも楽しめるデスティネーションであることをアピール。また、“サイパン”ではなく“マリアナ”を用いてイメージの刷新をめざす。

 コアターゲットは既婚、未婚を問わず情報に敏感な20代から30代の女性で、次いでファミリーやアクティブシニア、あるいはゴルフやマラソンといったSITなどにも取り組む。具体策としては、写真家の高砂淳二氏に現地での撮影を依頼し、年内に旅行会社も利用可能な素材として提供しはじめるほか、1月に開設する新しい公式ウェブサイトでも活用する方針。また、新しいブランディングに沿った形でのメディア露出も強化する。

 このほか、一倉氏によると現地では大規模な再開発の計画が進んでいるところ。20年にはホテル20棟や世界最大級のウォーターテーマパーク、総延長1キロメートル規模の免税店舗などが開業する予定で、この進捗に合わせたプロモーション展開も準備していくという。

 なお、新体制では一倉氏のほか、岡部恭子氏と嶋田正則氏が旅行業界向け、澤田ゆか氏がメディア向けのマーケティングを担当する。

※インタビュー詳細は近日掲載