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中部、着陸料が最大1年無料に、増量割など新設-際内対象

  • 2016年2月11日

 中部国際空港は4月1日、着陸料の新たな割引制度を開始する。増便などの路線拡充に対して適用するもので、条件が揃えば拡充した分の着陸料が1年間無料になる可能性もある。制度の実施期間は2019年3月31日までの3年間。

 基本となるのは「増量割引」で、新規就航や増便、機材の大型化などによって着陸重量が前年よりも増加していれば、その増加によって発生する着陸料を割り引く形だ。割引率は1年目が80%、2年目が50%、3年目が30%。

 増加分の算出方法は、旅客便、貨物便を問わず航空会社単位で着陸重量を合算し、1年を上期(4月~9月)と下期(10月~3月)に分けて各期における累積重量を前年と比較する。中部によれば、4月1日に就航を予定する、ジェットスター・ジャパン(GK)のマニラ線が最初の事例となる見込みだ。

 これに加えて導入するのは、「国際線多頻度運航割引」と「国際線/国内線大型機材割引」の2種類。いずれも、基本の増量割引で算出された着陸重量の増加分を対象に条件次第で割引率を加算するもので、適用されれば割引率は1年目が100%、2年目が70%、3年目が50%となる。

 まず国際線多頻度運航割引は、1日のうちに同一機材で国際線を2往復以上運航する形で増加した重量が対象。例えば中部/台湾間の2往復や、中部/台湾間と中部/韓国間の1往復ずつを新たに開始すると、それらの1年目の着陸料は基本の増量割引によって80%割引となるが、それを運航するのが同じ機材であればさらに割引率が20%上乗せされ、無料となる。国際線1往復と国内線1往復の組み合わせについては、国際線1往復分のみ対象だ。

 一方、国際線/国内線大型機材割引は、着陸重量の増加がボーイングB767型機やB787型機、B777型機、B747型機、エアバスA330など最大離陸重量が130トンを超える大型機によるものである場合が対象。例えばA330型機であれば通常の着陸料は38万2000円だが、大型機材割引によって適用1年目は無料、2年目は70%割引の11万5000円、3年目は50%割引の19万1000円となる。

 なお、中部では15年4月1日から国内線小型機を対象とした割引制度を設けているところ。国内線を提供座席100席以下の小型ジェット機で運航する場合、着陸料を80%割り引くもので、17年3月31日までは引き続き制度を維持する。17年4月以降については未定という。