アシアナ、ソウルで大規模ファム、MERSからの回復アピール

  • 2015年7月26日(日)

仁寺洞の街。普段と同様に人々が行き交い、店舗が営業をおこなっている  アシアナ航空(OZ)は7月24日から26日にかけて、韓国観光公社(KTO)と共同でソウルに日本の旅行業界関係者を招き、ファムツアーを実施した。5月の中東呼吸器症候群(MERS)発生以降、減少している訪韓日本人旅行者数の回復に向けたもので、旅行会社や地方自治体、報道機関、親善団体などからの参加者数は約390名に上った。同ツアーには2社のほか、仁川国際空港やロッテ免税店なども協力。普段と同じ平穏を取り戻したソウルの姿をアピールした。

 参加者一行のうち首都圏発のグループは、24日午前にソウルに到着後、明洞や仁寺洞などの繁華街を視察。平日の昼間で、さらに雨天ではあったものの、普段と同様に街を行き交う人々や、営業をおこなう店舗を目の当たりにした参加者からは「誰もマスクなどしていないし、これまでのソウルと変わらない」「以前との違いは、日本人旅行者が少ないことだけ」といった声が多く聞かれた。また、7月に入ってからは新たな患者が発生していないことなどから「状況が落ち着いていることは想像していた」という参加者も多く、「いつもと同じソウルに戻ったことを確信した」といった意見も挙がった。

KTO国際観光本部長の李在成氏  24日の夜にはロッテホテルで、KTOの主催による晩餐会を実施。冒頭で挨拶したKTO国際観光本部長の李在成氏は「政府と国民の努力により、MERSは事実上の終息段階にある」と宣言した。また、「近いうちに(世界保健機関の)終息宣言が出されるだろう」と述べ、宣言が出された際には関係者が力をあわせて、積極的な情報発信をおこなうよう呼びかけた。

 本誌の取材に応えた李氏は、MERS発生後の訪韓日本人旅行者数については「正確な数はまだわからないが、前年から20%ぐらい減少したのでは」と語り、大きな影響があったことを説明。ただし、MERSの拡大は院内感染によるものが主で、外国人旅行者には被害が出ていないことなどから、終息宣言が出された後には早期の回復が期待できるとした。

OZ取締役常務日本地域本部長の柳光烈氏  OZ取締役常務日本地域本部長の柳光烈氏は、今回のファムツアーの趣旨について「終息宣言こそ出ていないが、もう心配はないと言える。そんな現在の状況を日本の関係者に知ってもらいたかった」と説明した。柳氏によれば、今回のMERS発生の影響を大きく受ける6月から8月までの間、OZの日本人搭乗者数は平均で前年比4割減に落ち込む見通し。しかし減便または運休していた一部の路線については、8月から通常の運航を再開させる予定で、最も多くの日本/韓国線を運航する航空会社として、ネットワークの維持に努める考えを改めて強調した。あわせて「8月に終息宣言が出されれば、9月には利用者も戻り始める」と述べ、回復に向け意欲を示した。

JTB首都圏海外旅行販売部長の田中敏男氏  日本からの参加者を代表して挨拶したJTB首都圏海外旅行販売部長の田中敏男氏は、8月には終息が宣言されるとの見方を示した上で、出席者には「MERSからの反転攻勢に向けた準備」を始めることを要望。「宣言が出たら一気呵成に攻勢を」と呼びかけた。具体的な行動としては「商品造成、販売、事実の報道などに向けた準備を開始すること」を挙げるとともに、「今回見た『いつも通りのソウル』を日本できちんと伝えること」も強調した。

名鉄観光サービス執行役員海外旅行部長の綛谷企史氏  名鉄観光サービス執行役員海外旅行部長の綛谷企史氏は、約30年に及ぶ業界経験を振り返り「訪韓日本人旅行者数が低迷している時は、日本人の海外旅行全体が低迷する傾向がある」と分析。「日本人の海外旅行にとって、やはり韓国は重要な牽引役」と改めて強調した。旅行会社がおこなうべき取り組みとしては「プロダクトアウトの発想で、さらに高品質・高付加価値のしっかりした商品を作ること」を挙げ、「そうすれば日本人旅行者は必ず戻る」と明言した。

 今後の見通しについては「団体については少々時間がかかるかもしれないが、個人のパッケージ旅行は、夏休みに向けて上向き始めている」と説明。現在はさまざまな理由で訪韓旅行に対する逆風が吹いているものの「数ヶ月で復調できるだろう」と期待を示した。

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