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成田、LCCターミナル開業は15年4月8日-PSFCの国内線収受も

  • 2014年11月2日

第3旅客ターミナルビルの外観。左から国際線ゲートエリア、本館で、右手前に国内線ゲートエリアとなるサテライトがある(※掲載画像はすべてイメージ)  成田国際空港(NAA)は2015年4月8日にLCCターミナルを開業する。「第3旅客ターミナル」として供用を開始。まずはジェットスター・ジャパン(GK)、バニラエア(JW)、春秋航空日本(IJ)の3社が利用する。同ターミナルの延床面積は約6万6000平方メートルで、スポット数は開業当初は国際線4スポット、国内線6スポット。国内線は4スポットを増設する計画もある。年間750万人の旅客が取扱可能だ。

 NAA取締役管理部門長の石指雅啓氏は10月31日の専門誌会見で、初年度の需要見通しについて触れ、「3社のお考えなどにより変化があるかもしれないが、できるだけ750万人に近い数字になれば」と期待を語った。

本館2階の出発エリア。天井を貼らず案内表示も床や梁を利用。開放感のある空間を演出した。24時間営業のコンビニエンスストアなどの店も配置  NAAの2012年の旅客便発着数累計ではLCCは全体の6.1%を占める程度だったが、13年度は13.1%、14年度上期(4月~9月)は19.3%に拡大。冬ダイヤ開始時は21.5%に拡大した。国際線では13年度から14年度上期までに、4.3%から5.9%に、国内線は42.3%から60.2%に増加。旅客数ベースでは際内合わせて約460万人の実績がある。

 NAAによると、LCCは朝の出発、夜間の到着での利用が多く、そうしたピーク時間帯は「多少は空いている」状態。石指氏は「日中の時間帯もフルに飛べば、750万人以上取り扱うことも可能では」との考えを示した。なお、国際線については、供用開始時点では今のところJWのみで余裕があるという。3社以外の航空会社の入居については「興味を持っているところがあるので、(話が)まとまれば増えていく」見通し。成田を拠点空港としないLCCについても受入していく。

本館2階のフードコート。寿司やそば・うどんなどの店舗を配置する 第3旅客ターミナルは第2旅客ターミナルの北側約500メートルに位置。「気軽に」「機能的」「わくわく」をコンセプトに、シンプルで使いやすい空港として設置した。本館を中心に国際線ゲートエリアと、サテライト部分の国内線ゲートエリアがあり、本館とサテライトはブリッジで接続している。

 本館は4階建てで、乗客は2階から出入りする。出発ロビーは際内とも2階に集約。国際線の出発客は2階でチェックイン後3階に上がり、出国審査、免税店エリア、出発コンコースを抜けて2階のゲートラウンジで出発を待つ。一方、国内線の旅客は4階からブリッジを通過してサテライト2階の出発ゲートラウンジに向かう。到着客については、1階に到着ホールと手荷物引き渡し場所を集約。国際線到着客は2階の入国審査場を通過後、1階に向かう。

サテライト2階の国内線出発ゲートラウンジ。到着コンコースは1階に配した このほか、2階には席数が400席程度のフードコートも用意しており、深夜から早朝時間帯も休憩スペースとして利用可能だ。第3旅客ターミナルへのアクセスは、第2旅客ターミナルから徒歩、またはシャトルバスで可能。高速バスやタクシーで来港する場合は第3旅客ターミナル専用のバス乗降場にアクセスすることとなる。

 なお、ターミナル自体は3月末には完成予定だが、繁忙期直前にターミナルを変更すると混乱する恐れがあることから、春休み終了後のタイミングで開業。現在LCC各社が利用している施設部分については、今後活用方法を検討していくとした。


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