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クローズアップ:震災で注目高まる環境エネルギー、デンマークの視察旅行

  • 2012年4月25日

原発事故後、環境エネルギーの活用に注目
多様な素材をもつデンマークへの視察旅行の可能性

セミナーは大阪と東京で開催  デンマークでは1970年代からエネルギー問題の改善に積極的に取り組む環境エネルギーの先進国だ。デンマークで視察旅行のコーディネートなどを行なう半民半官団体「ステイト・オブ・グリーン」代表のフィン・モーテンセン氏によると、東日本大震災以降、日本から環境エネルギー関連の視察について注目が高まりつつあるという。こうした流れを受け、日本での初セミナー開催に合わせて来日したモーテンセン氏に、環境エネルギー視察の現状や日本市場での今後の取り組みについて聞いた。


日本人の視察旅行拡大に意欲

 ステイト・オブ・グリーンは、デンマークの環境ソリューションへの国際的な認知向上を高め、同国への投資や各種ソリューションの輸出支援を目的に2009年に設置された。2009年の団体発足以来、約3000人が視察旅行に訪れており、このうち日本人は約7%にあたる200名だという。

 モーテンセン氏は「福島原発事故後、多くの日本人と話をしてきたが、政府が再利用可能エネルギーに関する構想を発表したことで、デンマークの経済・産業が日本にとって関心の高いものとなった」と述べる。「公式の目標値はない」としながらも「個人的には現在の2倍に増やしたい。今後2、3年のうちに最低400名の日本人がデンマークを訪れることを期待したい」と意欲を示した。