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エアライン満足度1位はシンガポール航空、1部門以外トップ−日系はNHの4位

  • 2010年7月15日
 リクルートのエイビーロード・リサーチ・センターが実施した「エアライン満足度調査2010」で、総合1位にシンガポール航空(SQ)がランクインした。SQの総合1位は3年連続のこと。SQは、部門別でも「機内エンターテイメント」(SQは2位)を除く、「航空機の機材、設備」「客室乗務員の接客サービス」「空港内の航空会社職員の接客サービス」「機内食」で1位となり、総合満足度を含め5冠を獲得。日本人からの支持の高さを示した。

 総合満足度の2位以下を見ると、2位はエミレーツ航空(EK、前年14位)3位はエア・タヒチ・ヌイ(TN、前年15位)で、4位にNHと同率でニュージーランド航空(NZ、前年10位)で、上位にランクインしたエアラインは前年よりも大きくポイントを上げている。特にNZは、「客室乗務員の接客サービス」、「空港内の航空会社職員の接客サービス」「機内食」でいずれも2位を獲得。また、総合2位のEKは、「機内エンターテイメント」で1位、「航空機の機材、設備」で2位となり、ハード面での強さをみせた。

 今年の傾向としては「航空機の機材、設備」「機内エンターテイメント」の設備投資にかかわる部分の平均満足度が昨年よりもあがっており、各エアラインのハード部分での改善が進んでいることがうかがえる。また、上位10社の満足度のポイントの平均値は、対象40社全体の平均値より上昇幅が大きく、下位との差が広がっている。


▽日系エアラインの傾向

 日系エアラインでは、総合4位に全日空(NH)が入り、昨年と同順位。日本航空(JL)は11位で昨年よりも5つ順位を下げた。部門別では「客室乗務員の接客サービス」で4位にJL、5位にNH、7位にジャルウェイズ(JO)がランクイン。「空港内の航空会社職員の接客サービス」でも、4位にJL、5位にJO、6位にNHがランクインし、ソフト面での評価が高い。ただし、いずれも昨年の調査より、順位を下げている。


▽利用者の求めるサービスと飛行距離

 同調査では、利用者の航空会社のサービスに対する考えを測る目的で(1)「お金を払ってでも充実したサービスを受けたい」、(2)「サービスは充実していなくても価格が安い方がよい」を、利用路線距離に応じて質問した。これによると、短距離(飛行時間約5時間未満)の場合は、「(1)に近い」「どちらかというと(1)に近い」をあわせた割合は、全体の16.1%で、価格重視が多数を占めた。反対に、遠距離で利用する場合(飛行距離約9時間以上)は、価格重視は31.3%。中距離は55.6%となり、飛行距離に応じてサービスを重視する傾向がある。

 「プレミアムエコノミークラスに追加で支払っても良いと思う金額」についても、飛行時間が長くなるほど許容金額があがり、短距離の場合は2万円未満が89.8%であったが、遠距離の場合は40.2%となっている。

 なお、同調査は5月21日から5月26日まで、2009年に海外渡航をした日本人5986人を対象に、インターネットで調査を実施した。調査集計数は4000人。