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アジェンダ、業務渡航向けシステムの廉価版を提供、ネット経由で

  • 2010年7月2日
 システム開発会社のアジェンダは、7月26日から業務渡航向け旅行業支援システム「Travel Meister(トラベルマイスター)」サービスを開始する。これは、エヌオーイー(NOE)グループのトラベル・エボリューションが販売する業務渡航系基幹システム「トラベル・エボリューション(通称:トラボ)」をもとに開発したもの。インターネット経由でサービスを提供してデータをやり取するSaaS(ASP)型で、利用者は必要なID数に応じて月額使用料を支払う。

 アジェンダ執行役員トラベル事業担当の千葉均氏によると、ASP型での業務渡航向け支援システムはこれが初めて。旅行会社からの「安く導入できるシステム」へのニーズに応えて開発したという。同氏は「インターネットに接続可能なパソコンがあればどこからでも利用できる」と利便性を強調。さらに、サーバーの設置などの設備投資や維持管理がかからないため、コストセーブができるとメリットとした。提供するサービスは「業務渡航に必要な大筋はほぼ網羅している」とし、予約の手配や進捗の管理、売り上げの管理機能のほか、オプションで発券機能も設定した。今後は利用者の増加にあわせて機能を強化していくという。

 販売総代理店のトラベル・エボリューション代表取締役社長の小山文宏氏によると、百数十社に対し営業した結果「いい感触をもった」という。今年の販売目標数は100ユーザーIDとし、10社での導入をめざす方針だ。すでに双日ツーリスト、大成ツーリスト、サンバレーツーリストなどが導入を決定しているほか、東京や名古屋でそれぞれ数社が導入を検討しているという。

 なお、小山氏によると、トラボは50名から100名程度の規模の会社をターゲットとしているが、トラベルマイスターは5名から30名程度の会社が対象。トラボは社内にサーバーをおいてデータ管理をすることができ、システムを各会社にあわせて細かくカスタマイズできるという利点があり、同氏は「(2つの商品のうち)旅行会社にとってベストなものを進めていきたい」と述べた。今後は大都市圏に加え、広島などの山陰地方や九州に営業を拡大していく方針だという。

 なお、利用料金は1IDごとに月額1万2000円。オプションとして6000円で発券機能を付加できる。その他、初期費用として初月のみ15万円が必要となる。


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