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サン太陽トラベル、破産申立へ−負債額想定7億円、スキーバス事故で打撃

  • 2009年11月6日
 東京商工リサーチ(TSR)によると、第2種旅行業のサン太陽トラベル(大阪府知事登録旅行業第2-1522号)が10月30日に事業を停止し、破産手続開始申立の準備に入った。同社は1972年創業で、「サミーツアー」のブランドで夜行バスの運行や各種旅行の企画運営を実施していた。夏は沖縄を中心としたツアー、冬はスキーツアーなどをてがけ、2005年3月期には年商18億8816万円を計上していた。しかし、その後他社との競争激化や消費低迷による旅行者数の伸び悩みなどで業績は低迷。2008年3月期の年商は16億8919万円に留まり、収益性の低下から1億3151万人の当期損失を計上し、債務超過となった。

 また、2007年2月に自社企画したスキーツアーバス(運行は別会社)が大阪府吹田市で高架支柱に衝突し、乗客乗員27名が死傷した事故に関して、大阪地裁から同社にも一部事故の責任を認める判決が下され、1290万円の支払命令を受けていた。以降も業況は好転せず、業績が大幅に悪化した。なお、20名いた社員も2008年末には2名となっていたという。