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クイーンズランド州、観光大使に小林美絵子氏、ハミルトン島の来客数が増加

  • 2009年6月29日
 クイーンズランド州観光公社は、「ザ・ベスト・ジョブ・イン・ザ・ワールド」で最終選考進出者であった小林美絵子氏を同州観光大使に任命、6月24日に任命式と報告会を実施した。クイーンズランド州観光公社が「世界自然遺産であるグレートバリアリーフの素晴らしさを全世界の人々に伝えたい」という願いから、15万豪ドル(日本円で約1000万円)の給与でハミルトン島に在住し、島の管理や宣伝業務をする「アイランドケアテイカー」を1月から4ヶ月にかけて募集・選考した世界的なキャンペーン。200ヶ国以上の国から3万4684人の応募があったという。選考では、1ヶ月間で50名を選出し、最終選考では16名に絞り込んだ。観光大使に任命された小林氏は、最終選考進出者の一人で、”アイランドケアテイカー”には選ばれなかったものの、小林氏のオーストラリアに対する想いや熱意を高く評価し、民間人として初めて同州の観光大使として任命した。

 クイーンズランド州観光公社日本代表の西澤利明氏は、「小林さんにはハミルトン島に住み、近隣の島々で体験したことを世界中に発信してほしい」と話した。同キャンペーンは先週開催されたカンヌライオンズ国際広告フェスティバルの開催1日目に2つのグランプリ賞を受賞、さらに旅行、レジャー、インターネット、メディア部門で4つのゴールドライオンズ賞を受賞したという。広告価値は200オーストラリアドル(日本円で約150億円)としており、効果が高かったと評価している。また、訪問者数にも変化があらわれており、ハミルトン島のイースタン・マーケット・セールス&オペレーションズ・マネージャーの林田第三郎氏によると、今回のキャンペーンをきっかけに日本人観光客がのびているという。キャンペーン開始の1月ごろからきざしが見え、燃油サーチャージの撤廃や円高の影響も後押しし、4月頃から一気に増加。5月は前年同月比60%増、6月は80%増になる見込みだ。

 オーストラリア政府観光局日本局長の堀和典氏も「今回のキャンペーンが日本でこんなに大きく取り上げられたのは、小林さんの活躍のおかげ。今後、小林さんが“ストーリーテラー”として色んな体験を自分の言葉で語ってくれると思う。ぜひ多くのストーリーを語ってもらいたい」と期待を寄せた。

 今後、小林氏は、同州の各種イベントをはじめ、セミナーに参加するなど同州の観光プロモーションに携わる予定、また毎週ブログで情報を発信する予定であるという。小林氏は「5年前に初めてクイーンズランドを訪れてからクイーンズランドの魅力にとりつかれた。審査は大変だったが、好きな場所をピーアールできることをうれしく思っている。今後、まだあまり知られていない魅力をあらゆるツールを使って伝えていきたい」と意気込みを語った。