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スリランカ大使、内戦終結で観光客取り戻しに自信−プロモーションにも意欲

  • 2009年5月21日
 日本スリランカ観光協議会(JSTC)は5月21日、スリランカ政府駐日大使公邸で業界関係者を対象にレセプションを開催した。スリランカ大使のジャヤンタ・パリパーナ氏は、「内戦が終結したことで、旅行会社の方も顧客に勧めやすくなったはず。日本人訪問者数は現在、1万人の規模に縮小したが、80年代には3万7000人まで達したこともあり、ポテンシャルは大きい」と強調。業界と消費者双方に向けたプロモーションを展開し、まずは80年代の規模の回復と更なる成長に繋げたい考えを説明した。

 パリパーナ氏は1月に着任したばかりだが、観光振興に積極的に取り組む姿勢を示す。内戦の終結は「世界中の人々に対して、スリランカがもう一度観光客を歓迎できることを伝える絶好の機会」と捉えており、日本でもスリランカの魅力を紹介することで、訪問者数の増加に繋げたい考えという。

 具体的には、ビーチや文化、自然などの魅力を打ち出す。ビーチについては、「あまり知られていないが、サーフィンの世界大会の開催地になるほど素晴らしいビーチがある」という。また、特に文化を強く打ち出したい考え。例えば、シギリヤの高さ約200メートルの巨岩「シギリヤ・ロック」の上には宮殿跡があり、5世紀ごろの美術的価値の高い壁画や彫刻などを観ることができる。パリパーナ氏は「スリランカの文化は2500年の歴史によって醸成されたもの。きっと日本人旅行者にも気に入ってもらえる」とし、メディア露出やセミナーなどで魅力を伝え、商品造成を訴えていく方針を語った。