ハワイ体験レポート:コーヒー通も注目!マウイのコーヒー農園を訪ねて
- 2009年3月19日(木)
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〜気品あふれる“クラ・コーヒー”と味わいの“カアナパリ・コーヒー”〜
ハワイのコーヒーといえば、ビッグ・アイランド(ハワイ島)の“コナ・コーヒー”が世界的なブランドとしてあまりに有名だが、近年ではサトウキビやパイナップル産業の斜陽化にともなって、他の島でもコーヒーの栽培に熱い視線が注がれている。なかでもハレアカラという3000メートル級の山の傾斜地を利用して生産されるマウイ島のコーヒーは、品質の高さではコナ・コーヒーをも凌ぐといわれ、コーヒー好きの間では知られた存在になりつつある。コーヒー農園は見学も可能となっており、広大な園内で生産工程を見学したり、周囲の風景を楽しみながら、ゆったりとしたひとときを過ごすことができる。コーヒーを目当てにせずとも、栽培の様子を眺めたり、生産者から直接話を聞くことで、マウイの風土をより身近に感じさせてくれる体験として、リピーターにも提案できる素材のひとつといえるだろう。
グランプリ受賞の実力派、クラ・コーヒーのシム農園
ハレアカラ・ハイウェイからクラ・ハイウェイに入る地点が、アップカントリーと呼ばれるクラへの入口だ。このクラ・ハイウェイをさらに進んで標高1000メートルあたりまで上ると「シム農園」に到着する。農園主のケーシー・シムさんは今年で86歳。「私のコーヒーは世界で一番!」と太鼓判を押すだけあって、2008年にマウイで実施されたカッピング・コンテスト(コーヒー試飲コンテスト)で見事グランプリを獲得した自慢の一品だ。ほのかに酸味のきいた喉ごしのよいフルーティーな味が、シム農園のコーヒーの持ち味。実はこの酸味、ブルーマウンテンやキリマンジャロなど、世界の高地で栽培されるプレミアムコーヒーの特色とされているのだ。高地寒冷栽培のため果実の熟成に時間がかかり、その間に上品な酸味が形成されるといわれており、コーヒー・ファンも納得の味に仕上がっている。
シム農園では、コーヒーのほか、プロテアの花々、ハワイ固有の珍しい植物が見学できるのも特徴で、ケーシーさん自らが案内人を務める。マウイ島を一望できる雄大な景色も見逃せない。園内見学は事前予約が必要で、料金は大人7米ドル、シニア(55歳以上)および6歳以上の子供は5米ドル。
オーガニックにこだわるケオケア・ファーム
シム農園から数分車を東に走らせると、「ケオケア・ファーム」に到着する。2エーカーの農地に約900本のコーヒーの木が植えられ、すべてオーガニック栽培だ。ここでも園内を見学することができる(要事前予約)。コーヒーの摘み取りはすべて手作業。バケツ一杯摘み取るのに最盛期で2時間も要する重労働だ。
コーヒーの収穫期は4月から8月。最盛期に訪れると、真っ赤に熟したコーヒーの実が、グリーンの絨毯にばらまいたルビーのように輝いている様子を見ることができる。開花時期は年によって異なるが、通常7月から10月、雨上がりの数日後に開花するので、見られたらラッキー。甘いオレンジの花に似ている芳香で、1日から2日間で落花する希少な姿だ。開花から実の収穫まで、クラ地域で10ヶ月から12ヶ月かかる。
ちなみに、一般にコーヒーの値段が高いのは、商品になるまでに多くの過程を経なくてならないから。さらにハワイのコーヒーは世界のどのコーヒー産出地と比べても、ずば抜けて高い人件費と土地代が加算され、より高価なコーヒーとなっている。
カアナパリ・コーヒーでは希少なマウイ・モカも生産
もう一つ、マウイの代表的なコーヒーといえばカアナパリ・コーヒーがある。島の西部、カアナパリリゾートの山側になだらかに広がる傾斜地で栽培されており、500エーカーもの広大な土地に広がるコーヒー・プランテーション「カアナパリ・エステイト」だ。収穫方法はクラとは違い、すべて機械摘み。これは平坦な土地ならではの収穫方法でもある。一年を通して惜しみなく注ぐ日差しを受けるカアナパリでは、夜間の気温もクラと比べると8度から10度以上も暖かい。そのためカアナパリで育つコーヒーの味はコクがあり、甘みが増すといわれている。
このプランテーションでは、イエロー・カトゥワイ、レッド・カトゥワイ、グアテマラ・ティピカ、そして、世界でも大量生産は希少とされるマウイ・モカの4種が栽培されている。モカ種の大量栽培が難しいとされるのが、豆の大きさが通常のコーヒー豆の3分の1程度という、実の小ささにあるとのこと。この小さな実を手摘みするのは、通常の数倍の時間と人件費がかかってしまうためだ。口の中に広がるチョコレートの味わい…。これが本物のマウイ・モカの魅力となっている。
マウイ産のコーヒーを試飲するなら、農園に併設された「マウイ・グロウ・コーヒーカンパニー・ストアー」に足を運びたい。ラハイナの山側、かつて製糖工場だった往時を偲ばせる煙突のそばに立つプランテーション・ハウスが目印だ。ここでは、カアナパリ・コーヒーの試飲とコーヒー豆の販売だけでなく、クラ産コーヒーも試飲できる。
おすすめは、「セルフガイド・プランテーションツアー」(無料)。ショップ内でプランテーションツアーのマップをもらい、敷地内を自分でドライブして、自由に見学することができる。コーヒーに関するあらゆる質問は、ショップに戻って挽きたてのコーヒーを飲みながら、マスター・ロースターのジェフさんに聞ける。カアナパリではコーヒーの収穫時期は8月から10月で、開花時期は12月から2月の間、雨上がりの数日後がチャンスだ。

▽シム農園
http://www.shimfarmtour.com
TEL&FAX:(808)876-0055(英語のみ)
▽ケオケア・ファーム
Eメール(英語のみ) keokeafarms@gmail.com
▽マウイ・グロウ・コーヒー・カンパニー・ストア
http://www.mauigrowncoffee.com
TEL:(808)661-2728(英語のみ)
営業時間:月曜日〜土曜日 午前6時30分〜午後5時00分
▽マウイ・コーヒー・アソシエーション
http://www.mauicoffeeassociation.blogspot.com/

グランプリ受賞の実力派、クラ・コーヒーのシム農園

シム農園では、コーヒーのほか、プロテアの花々、ハワイ固有の珍しい植物が見学できるのも特徴で、ケーシーさん自らが案内人を務める。マウイ島を一望できる雄大な景色も見逃せない。園内見学は事前予約が必要で、料金は大人7米ドル、シニア(55歳以上)および6歳以上の子供は5米ドル。
オーガニックにこだわるケオケア・ファーム

コーヒーの収穫期は4月から8月。最盛期に訪れると、真っ赤に熟したコーヒーの実が、グリーンの絨毯にばらまいたルビーのように輝いている様子を見ることができる。開花時期は年によって異なるが、通常7月から10月、雨上がりの数日後に開花するので、見られたらラッキー。甘いオレンジの花に似ている芳香で、1日から2日間で落花する希少な姿だ。開花から実の収穫まで、クラ地域で10ヶ月から12ヶ月かかる。
ちなみに、一般にコーヒーの値段が高いのは、商品になるまでに多くの過程を経なくてならないから。さらにハワイのコーヒーは世界のどのコーヒー産出地と比べても、ずば抜けて高い人件費と土地代が加算され、より高価なコーヒーとなっている。
カアナパリ・コーヒーでは希少なマウイ・モカも生産

このプランテーションでは、イエロー・カトゥワイ、レッド・カトゥワイ、グアテマラ・ティピカ、そして、世界でも大量生産は希少とされるマウイ・モカの4種が栽培されている。モカ種の大量栽培が難しいとされるのが、豆の大きさが通常のコーヒー豆の3分の1程度という、実の小ささにあるとのこと。この小さな実を手摘みするのは、通常の数倍の時間と人件費がかかってしまうためだ。口の中に広がるチョコレートの味わい…。これが本物のマウイ・モカの魅力となっている。
マウイ産のコーヒーを試飲するなら、農園に併設された「マウイ・グロウ・コーヒーカンパニー・ストアー」に足を運びたい。ラハイナの山側、かつて製糖工場だった往時を偲ばせる煙突のそばに立つプランテーション・ハウスが目印だ。ここでは、カアナパリ・コーヒーの試飲とコーヒー豆の販売だけでなく、クラ産コーヒーも試飲できる。
おすすめは、「セルフガイド・プランテーションツアー」(無料)。ショップ内でプランテーションツアーのマップをもらい、敷地内を自分でドライブして、自由に見学することができる。コーヒーに関するあらゆる質問は、ショップに戻って挽きたてのコーヒーを飲みながら、マスター・ロースターのジェフさんに聞ける。カアナパリではコーヒーの収穫時期は8月から10月で、開花時期は12月から2月の間、雨上がりの数日後がチャンスだ。

▽シム農園
http://www.shimfarmtour.com
TEL&FAX:(808)876-0055(英語のみ)
▽ケオケア・ファーム
Eメール(英語のみ) keokeafarms@gmail.com
▽マウイ・グロウ・コーヒー・カンパニー・ストア
http://www.mauigrowncoffee.com
TEL:(808)661-2728(英語のみ)
営業時間:月曜日〜土曜日 午前6時30分〜午後5時00分
▽マウイ・コーヒー・アソシエーション
http://www.mauicoffeeassociation.blogspot.com/
今週のハワイ50選
コナ・コーヒー(ビッグ・アイランド/ハワイ島)
ハレアカラ(マウイ島)
クラ(マウイ島)
カアナパリ〔カアナパリ・ビーチ〕(マウイ島)
ラハイナ(マウイ島)
取材:ヤスコ・ランジェロン

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