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ジェットスター、ゴールドコースト直行便就航−レジャー需要の回復めざす

  • 2008年10月3日
(ゴールドコースト発:松本裕一) ジェットスター航空(JQ)は10月1日、関西国際空港/ゴールドコースト線の直行便の運航を開始した。初便には旅行会社の担当者ら約20名が搭乗し、FAMツアーを実施。JQカスタマーサービスおよび空港担当グループ・ジェネラル・マネージャーで、前長距離路線担当グループ・ジェネラル・マネージャーのマーク・ダル・プラ氏は「日本市場はこの数年間、(オーストラリアへの)訪問者数は減少しているが、JQのゴールドコースト線直行便就航を契機に回復、発展できるようにしたい」と意気込みを語る。

 6月に発表されたカンタス航空(QF)グループの路線再編では、日本/オーストラリア間の路線は大きく変化する。QFの成田/ケアンズ線や成田/メルボルン線、JQの中部/関空/ケアンズ線は運休となり、QFの成田/シドニー線も減便。成田、関空発では、JQが成田/ケアンズ線、成田/ゴールドコースト線、関空/ゴールドコースト線に就航する。2008年末には、QFとJQの合計で週間便数は29便となり、そのうち日本/ゴールドコースト間は12便、提供座席数は週間3600席となる計画だ。

 この一連の変更についてダル・プラ氏は、「QFがビジネスとプレミアム・レジャー層、JQがレジャーと価格に敏感な層に焦点をあてる戦略の一環」と説明。また、JQの関空/ブリスベン線の搭乗者の70%がゴールドコーストに滞在しており、ゴールドコースト線に変更したという。空港から滞在先への移動時間の短縮と移動費の削減、ゴールドコースト空港のCIQのスムーズさといったメリットを旅行者に提供できることから、FAMツアーに参加した旅行会社からも変更を歓迎する声が多く聞かれる。さらに、ダル・プラ氏は直行便の就航による需要喚起、格安航空会社(LCC)ならではの廉価な運賃による市場拡大が可能とも語る。


▽現地側も直行便就航で活気づく−業界との連携を強化

 現地ゴールドコースト側の期待も高い。初便の到着時に、JQとクイーンズランド州観光公社、ゴールドコースト観光局などが、ライフセーバーやコアラ、JQのキャラクターなどとともに搭乗者を歓迎し、クイーンズランド州観光公社CEOのアンソニー・ヘイズ氏は、「日本の旅行会社は良いパートナー」と重要性を強調。JQの就航にあわせ、近く東京と大阪、名古屋にミッション団を派遣し、FAMツアーも「多ければ多いほど良い」といい、特に業界向けのプロモーションに注力する方針だ。ヘイズ氏は今後について、「日本を含めて世界経済が不況で今後12ヶ月は厳しいが、燃油額が低下傾向にあり、オーストラリア・ドルも安くなってきている。1年後以降は回復が可能」と分析した。

 また、ゴールドコースト観光局国際マーケティング本部長のゴードン・プライス氏は、「JQが価格と利便性で市場を刺激し、訪れていただく旅行者の期待を裏切らない商品を提供する」と話し、ライフセーバーとの交流プログラムをはじめ、新たな商品の開発を進めていることを紹介した。