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北海道伝統美術工芸村が破産申請、負債11億円

  • 2016年12月13日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、北海道旭川市の観光スポット「北海道伝統美術工芸村」を運営する北海道伝統美術工芸村は12月12日、旭川地方裁判所に破産を申請した。負債総額は11億2295万円。

 同社は1989年に日本薬膳の商号で設立。TSRによれば業務内容は不明で、実質は休業状態だった。2004年に旭川市の「優佳良織工芸館」などの運営会社であるエルムが債務超過に陥ったことを受け、同社から工芸館などの運営事業を継承し現在の社名に変更。その後、「優佳良織工芸館」「国際染織美術館」「雪の美術館」の3館で構成する「北海道伝統美術工芸村」の運営などを実施してきた。

 こうしたなか、16年11月に同社代表取締役社長の木内和博氏が逝去。妻の順子氏が事業を継承するも、エルムの事業を継承した時点で経営が厳しかったことや、周辺の人口減にともない集客が落ち込んでいたことなどから、12月1日に優佳良織工芸館と国際染織美術館を長期休業し今回の措置となった。なお、別法人が経営する雪の美術館は営業を継続している。