観光庁、日本初の全世界的「東北DC」、OTAと連携も

  • 2016年5月24日

 観光庁と日本政府観光局(JNTO)は5月から、東北6県のさらなる観光復興をめざし、全世界を対象にした観光キャンペーン「東北デスティネーションキャンペーン(東北DC)」を実施する。全世界を対象にしたDCは日本で初めて。

 政府は3月末に策定した「明日の日本を支える観光ビジョン-世界が訪れたくなる日本へ-」において、2016年を「東北観光復興元年」に設定。東北6県の訪日外国人宿泊者数を、20年までに15年比の3倍となる150万人泊に拡大する目標を掲げており、東北DCは目標達成のための施策として実施。アジア、北米、欧州、豪州を中心に、メディアを活用した情報発信や、海外のメディアや旅行会社の大規模招請などの東北のプロモーションを展開する。

 具体的には、東北の知名度向上の取り組みとして5月18日から、伊勢志摩サミットの開催時期にあわせてCNNなどの国際的なメディアを活用した情報発信を実施。今後は、欧米豪やアジアの著名人を活用したプロモーション映像を制作し、テレビ番組やインターネットを通じて幅広く訴求していく。また、東北に関する知名度調査をおこない、東北に関する特設サイトを開設し、外国人の目線で情報を発信する。

 6月からは東北でのイベントや祭り、今年東北で初めて開催されるJNTO主催の「東アジア商談会」などに、世界各国・地域から500名以上のメディアや旅行会社関係者を招請し、情報発信をおこなうことでツアー造成を促進する。8月からは、東北への送客を促進するため、OTAと連携した東北旅行の情報発信や販売促進キャンペーンを実施。東北6県への新規就航やチャーター便の運航をおこなう航空会社と共同で広告を展開する予定だ。