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JTB、「既存事業を破壊してでも」探す新たなビジネス(後)

業界外のスタートアップ4社を支援
小型衛星や不動産投資でも事業化模索

会場の様子。ベンチャーキャピタルなどから約80名が参加した  JTBはこのほど、「JTBアクセラレーター2018」を締め括るデモデイ(発表会)を開催し、協業や出資に向け支援したスタートアップ4社と共同開発した、新たなビジネスプランを発表した。同プログラムはJTBとITコンサルティング会社のゼロワンブースターが共同でスタートアップを支援し、事業化または事業拡大に向けて加速させるもので、今年が2回目。舵取りを担うJTB執行役員経営戦略本部副本部長の上田泰志氏が、「既存のJTBの事業モデルを破壊してでも新たなイノベーションを生み出す」と意気込むプログラムの成果を、前編(リンク)に続き紹介する。


「キューブサット」で宇宙を遊ぶ
ワープスペース、記念品打ち上げなど開始

ワープスペースのロゴマーク  3番手として登壇した、筑波大学発スタートアップのワープスペースでCOOを務める萩原鼓十郎氏は、同社のスローガンでもある「Play with Space」と題したピッチ(短いプレゼンテーション)を実施。フロアの投資家などに向けて、自社で開発・販売するキューブサット(超小型人工衛星)を活用したビジネスプランを説明した。キューブサットは大学の研究室などが製作する重さ数キログラムの人工衛星で、打ち上げる際には大型ロケットなどに積載。同社の代表取締役CEOは筑波大学のシステム情報系准教授、取締役CTO(最高技術責任者)は同大の衛星プロジェクトリーダーが務めている。

萩原氏  萩原氏は冒頭で、JTBのカタリスト(社内の資源とスタートアップをつなぐ人材)と意見交換を初めた頃について振り返り「一般の方々には、そもそも『宇宙を使う』という発想がないことが分かった」と説明。「宇宙をもっと使いやすく」をビジョンとして掲げ、実現に向けてキューブサットの開発や打ち上げのコスト削減などに取り組んできたが、今回のアクセラレータープログラムに参加したことで、一般向けの事業化にはさらなる課題があることに気づいたという。そのことを踏まえてJTBの支援期間中には「宇宙を使える、と実感させる事例を1つでも作る」を目標として掲げた。

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