ホテルマンの実話をもとにしたマンガで仕事に興味を持ってもらおう-。232のホテルが加盟する一般社団法人日本ホテル協会(東京)が、ホテルの仕事の魅力を紹介するマンガを公式サイトなどで公開している。初めての取り組みといい、「新型コロナウイルス禍でより深刻化した宿泊業界の人手不足解消の一助になれば」とする。就職情報大手、マイナビとも連携し、就職活動中の学生に向けた発信を強めている。
漫画「マンガで知るホテル業界の仕事」は、出版社と漫画家らが東京や大阪のホテルに勤める10人以上の現役ホテルマンを取材し、1年以上をかけて制作した。若手からベテランまで幅広い層から語られた実話をもとに、フロントやドアマン、調理、サービス、ブライダル、営業と6つの職種を描き、主人公の失敗や感動を物語にしている。
収録された物語の1つではドアマンを主人公に据える。ホテルの玄関で利用客の送迎や車の呼び出しを担い、一流となれば数千人分の客の顔と名前、車種やナンバーまで覚えているドアマン。ところが主人公は、ある顧客を服装だけで判断してしまい、別人の名前で呼びかけるミスを犯す。落ち込む主人公だったが、「一人一人の大切なお客さまとしてもてなす気持ち」に立ち返って、失敗を成長につなげた姿を描きだしている。
漫画は同協会のサイトに地域別の求人情報と合わせて掲載。就職情報サイト「マイナビ」のホームページでも3月27日までの期間限定で紹介している。