<独自>万博 ラトビアとリトアニアが共同館出展へ アピール強化、コスト押し下げ効果も

工事が進む夢洲の万博会場=令和5年12月、大阪市此花区(甘利慈撮影)
工事が進む夢洲の万博会場=令和5年12月、大阪市此花区(甘利慈撮影)

2025年大阪・関西万博に参加するラトビアとリトアニアが、パビリオンを共同で出展する方針であることが3日、分かった。ラトビア政府関係者が産経新聞の取材に対し、明らかにした。大阪・関西万博を巡っては、北欧諸国も共同館方式で出展する計画を進めている。地理的に近接する地域がパビリオンを共同出展することで、幅広い内容の出展をアピールする動きが広まる可能性がある。

ラトビアとリトアニアの両国は隣接するエストニアと合わせて「バルト三国」と呼ばれる。エストニアは今回の万博から撤退する方針が明らかになっており、共同館への参加は計画されていない。

共同館では「観光や輸出産業の紹介、投資の呼び込み」(ラトビア政府関係者)などを行う計画で、現在、内容の詳細を検討している。各国が独自に設計、建設する「タイプA」ではなく、日本側が建設した建物を借り受ける「タイプB」で出展する予定という。

大阪・関西万博ではほかに、デンマークやノルウェー、フィンランドなど北欧5カ国がタイプAの共同館を出展する計画が明らかになっている。共同館は、単独出展より幅広い内容を展示できるため、来場者へのアピールが強まることが期待されている。

コスト面でも1カ国あたりの負担を押し下げる可能性がある。ラトビアとリトアニアが出展するタイプBは、建物は日本側が提供するが、内外装は出展者側が行う必要がある。共同館にすることで、それぞれの国の負担を抑えられる効果が見込まれる。(黒川信雄)

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