タイ大手の旗艦ホテルが京都で開業 欧米勢との対抗軸目指す

タイの民族衣装「サバイ」のイメージを装飾に活かしたという「デュシタニ京都」のロビーラウンジ=8月28日午前、京都市下京区(写真はいずれも田村慶子撮影)
タイの民族衣装「サバイ」のイメージを装飾に活かしたという「デュシタニ京都」のロビーラウンジ=8月28日午前、京都市下京区(写真はいずれも田村慶子撮影)

タイのホテル大手、デュシット・インターナショナルは1日、日本初となる最高級に位置づける旗艦ホテル「デュシタニ京都」(京都市下京区)を開業した。同社は北海道・ニセコで貸別荘を運営しているが、ホテルとしては6月に京都の錦市場近くで先行開業した「ASAI(アサイ)京都四条」(同)に次ぐ2店舗目となる。

「デュシタニ」はタイのほか、モルディブや中国などで展開。日本で存在感を増す欧米系ホテルに対し「ここでしかできない本物の体験を提供し、日本での認知を上げていきたい」と京都エリア統括総支配人を務める山下誠氏は意気込む。

デュシタニ京都はJR京都駅に近く、西本願寺の門前町にある小学校跡地をいかして開発。全147の客室のほか、タイ料理や鉄板焼きなどの料飲施設やスパ、プールも備えている。タイの文化と日本の建築や伝統技法から着想した内装が特色。宿泊代は1室1泊5万600円(税・サービス料込み)から。最高級「インペリアルスイート」は同94万8750円(同)から。予約ベースで5割超の稼働率で推移している。

同社はさらに大阪や東京などでも高級ホテルを中心に出店を検討し、国内の富裕層や急増するアジアからのインバウンド(訪日外国人客)の受け皿を増やす。京都では中価格帯で若い世代をターゲットとする「アサイ」との両輪で幅広いニーズの取り込みをはかる。(田村慶子)

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