ANAHD、19年度はコロナで最終利益75%減、今期は見通せず

  • 2020年4月29日(水)

 ANAホールディングス(ANAHD)は4月28日、2020年3月期(19年4月1日~20年3月31日)の通期連結業績を発表した。前年度に初の2兆円超えを達成した売上高は、今年に入ってからの新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界各国の入国制限や日本国内の移動自粛などにより、前年比4.1%減の1兆9742億1600万円となり、営業利益は63.2%減の608億600万円、経常利益は62.1%減の593億5800万円、純利益は75.0%減の276億5500万円と大幅に減少した。同社は20日に、昨年10月末に発表した通期予想を下方修正したところ(関連記事)

 第3四半期までの業績は、売上高はゴールデンウィークに10連休があったことなどによりプラスで推移。利益面は、米中貿易摩擦によるビジネス需要の伸び悩みや貨物収入の大幅減、今年度の羽田新路線の増加を見据えた先行投資などにより、各項目が2割減となっていた。28日にインターネットによる音声配信で実施した決算発表会見で、同社取締役常務執行役員の福澤⼀郎氏は、第4四半期の営業損失および純損失が580億円以上となり、いずれも四半期では過去最悪の落ち込みとなったことを説明した。

 航空事業の売上高は4.2%減の1兆7377億円で、営業利益は69.1%減の495億円。このうち国際線の旅客収入は5.8%減の6139億円で、旅客数は6.7%減の約941万人だった。座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)は4.4%増、旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)は1.1%減で、利用率は4.1ポイント減の72.9%。

 国内線の旅客数は3.2%減の約4291万6000人で、旅客収入は2.4%減の6799億円だった。ASKが0.1%増だったところ、RPKは3.0%減となり、利用率は2.1ポイント減の67.5%に。なお、全日空(NH)の現在の運航便数は、国際線が当初計画比で約9割減、国内線も約7割減にまで減っているという。

 LCCは旅客数が10.6%減の728万3000人で、旅客収入は12.5%減の819億円。ASKが8.1%減だったところ、RPKは11.5%減となり、利用率は3.2ポイント減の83.1%となった。マイレージ附帯収入、機内販売収入、整備受託収入など、航空事業におけるその他の収入は6.6%増の2257億円。

 旅行事業は売上高が4.5%減の1439億円で、営業利益は129.9%増の13億円だった。売上高は海外・国内旅行ともにネット販売商品が好調で、ゴールデンウィークの10連休の特需もあり第3四半期までは堅調に推移したが、第4四半期の急減によりマイナスに。一方、営業利益はシステム費用の減少により増加した。

 空港の地上支援業務などの「航空関連事業」の売上高は2.9%増の2994億円で、営業利益は37.7%増の181億円。商社事業は売上高が3.9%減の1447億円、営業利益は21.5%減の29億円だった。

年内の需要回復に期待「5割から7割程度に」

 この日の会見で福澤氏は、21年3月期第1四半期についても引き続き現在の厳しい状況が続くとの見方を示すとともに、通期予想については合理的な算出が不可能であることから開示を控え、可能になった時点で開示する旨を説明した。今後の需要の回復については、国際航空運送協会(IATA)や定期航空協会の見解などをもとに、8月までに事態が一旦収束し、その後は徐々に回復して、年内に5割から7割程度にまで戻ることに期待した。

 そのほか、近年の国際線強化による成長路線については維持するものの、新機材導入の先送りなどにより減速が考えられることを示唆。当面の運転資金については、金融機関からの借入やコスト削減などの自助努力により「全く問題ない」と強調した。また、現在は3万5000人に上る一時帰休者については今後も増加し、「待遇面ではいろんな形でお願いが必要になる」と述べたものの、雇用については維持する考えを示した。

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