ポナン「ル・ソレアル号」内覧会、新造の砕氷船で極地クルーズにより多様性を[PR]

  • 2019年6月6日

極地クルーズの幅を広げる新造の砕氷船
「ル・コマンダン・シャルコー号」

 ポナン社は9900トンの小型船「エクスプローラーシリーズ」として2018年にル・ラペルーズ、ル・シャンプランの2隻をデビューさせ、2019年にル・ブーゲンビルとル・デュモンデュビルの2隻を就航させる。さらに2020年就航に向けル・ジャック・カルティエとル・ベロの2隻を造船中だ。この6隻のシリーズは、船の最下層に居ながらにして海中の景色が見られる、世界初のラウンジ「ブルー・アイ」が設けられている点も話題となっている。

砕氷船ル・コマンダン・シャルコー号(イメージ)©PONANT, SDI

 さらに注目したい新造船が、同社初となる砕氷船「ル・コマンダン・シャルコー号」だ。これは総トン数3万トンと、同社の船としては規模の大きいもので、乗客定員は270人、乗組員は187人で、デビューは2021年を予定している。

 全135室の全てにバルコニーが設けられ、最も大きなオーナーズスイートは115平米の広々とした客室となる予定。また、パブリックエリアも2つのレストラン、屋内外それぞれにプール、複数のラウンジを設けている。

 伊知地氏は、「これまでの砕氷船は、最低限の施設にとどまり、決して贅沢とは言えない空間だったが、『ル・コマンダン・シャルコー号』は、そんなこれまでの砕氷船の常識を大きく覆す快適なラグジュアリー客船となる」とアピール。

 現在、南極クルーズは11月末~2月末がピークシーズンだが、砕氷船を導入することで、これまで侵入が不可能だった皇帝ペンギンのコロニーなどのルートが取れるようになるという。伊知地氏は「極地クルーズの幅を広げることのできる『ル・コマンダン・シャルコー号』の導入は、北極点を含めて砕氷船でしか行けない新しい航路を業界で初めてお客様に提供する」と意気込みを語る。


旅行会社を通し日本市場販売をより強化

伊知地氏

 ポナン社は2018年からの数々の新造船に伴い市場拡大を目指し、2018年5月から伊知地氏を同社のビジネスディベロップメントマネージャーとして起用し、日本市場販売を強化・拡大を図っている。着任から1年を経て「非常に手応えを感じている。これまでポナンと言えば南極クルーズ、というイメージがあったが、ヨーロッパや太平洋など、多様な海域のクルーズも販売に繋がっている」という。

 例えばヨーロッパクルーズでは大型船では不可能なドブロヴニク(クロアチア)旧市街の港へ通船での上陸といった小型船ならではの様々なメリットがあり、「こうしたポイントをよりアピールしていきたい(伊知地氏)」

内覧会には旅行会社の顧客も参加

 ポナン社では成熟市場としての日本に非常に注目しており、販売ルートとしては旅行代理店や日本地区販売代理店(PSA)を通したBtoB、BtoBtoCに重きを置いている。その理由として「当社のクルーズにご乗船いただくお客様は、トランスファーや前後泊のホテルなどに対してもこだわりを持っている。クルーズのみならず、周辺部分のきめ細かい手配のできるのは旅行会社の強みと考えており、コンシェルジュ的な役割を期待したい」と述べ、そのうえで「日本の旅行会社が販売しやすいよう、GWや年末年始などにクルーズの設定も考えている」と旅行会社との協力体制を約束した。

 今後は「当社はスモール・ラグジュアリー船であり続けるという基本は変わらない。小型船市場でのナンバーワンを目指し、より当社らしい航路とサービスの提供を図っていくので、ぜひ商品造成をお願いしたい」と伊知地氏は呼びかけている。