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ポナン「ル・ソレアル号」内覧会、新造の砕氷船で極地クルーズにより多様性を[PR]

  • 2019年6月6日

 スモール・ラグジュアリー・シップによる極地や秘境の探検クルーズなど、独創的な船旅を展開しているフランスのポナン社。このほど同社が保有するル・ソレアル号が大阪港に寄港し、内覧会が行われた。今回はル・ソレアル号の内部を紹介するとともに、ビジネスディベロップメントマネージャーの伊知地亮氏に、2021年就航予定の砕氷船「ル・コマンダン・シャルコー号」など、今後の日本市場に向けての取り組みなどを聞いた。

ル・ソレアル号外観 ©Studio PONANT, Nathalie Michel

冒険クルーズの概念を変えたポナン
部屋に居ながら秘境の絶景を望む

エントランス ©PONANT, François Lefebvre

 ポナン社は1988年、フランスの船乗りが興したクルーズ会社。3本マストの小型ラグジュアリーヨット「ル・ポナン」でのカリブ海クルーズを皮切りに、1万トン前後の小型ラグジュアリー船のメリットを生かし、大型船舶では着岸・入港不可能な場所への航行を組み込んだクルーズを発表している。

 また、これまで「その地に赴くこと」を目的とし、船内設備は二の次になりがちであった冒険クルーズに、「ラグジュアリー船で美食を味わいながらゆく」という革新的なコンセプトを打ち出し、市場に一石を投じた。

 今回大阪に寄港したル・ソレアル号は、ポナン社が所有する12隻の船(造船中含む)のうち、同社の極地探検型耐氷船として初めて造船した「ル・ボレアル号」の姉妹船だ。就航は2012年、総トン数は1万700トンで、乗客定員は264人、クルーは140人。6階層で船内全体はアイボリーに近い白を基調とした、モダンな中にも無駄を削ぎ落としすっきりとした品の漂うデザインで、フランスらしさが漂う。

客室の一例

 客室132室すべてが海側キャビンで、広さは21~54平米とゆとりがあり、さらにキャビンの95%がバルコニー付き。窓は大きくとられ、極地の氷や氷河、南太平洋のサンゴ礁などがこの部屋に居ながら望めるのは確かに贅沢で、特別感がある。

 船内設備はメインレストラン(250席)、グリル・レストラン(100席)にラウンジバー、シアター、スパや美容室、フィットネスセンター、ショップなど。レストランは豊富なメニューから食事が楽しめ、飲み物は特別なものを除き、フリー。また「入室OK」の札が出ていれば、操舵室への出入りが自由であるというのも、非常にユニークな点といえよう。

 小型船ゆえ20分もあれば一周できる広さで、船のつくりは、姉妹船はほとんど同じであることから、「乗船客の約6割がリピーター。我が家に帰る気分で乗船されるお客様は非常に多い」と伊知地氏。

レストラン

 何よりこのポナン社ならではの最大とも言える魅力のひとつが食事だ。有名シェフ、アラン・デュカス氏が運営するデュカスコンセイルとのパートナーシップにより、3ツ星レストランさながらの食事が供される。

 船内で提供されるパンは焼き立てを提供したいという思いから、毎日3回に分けて専任のブーランジェ(パン職人)が腕をふるう。ルームサービスは24時間可能なので、部屋でくつろぎ食事や飲み物を取りながら秘境の絶景を望むということもできる。

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極地クルーズの幅を広げる新造の砕氷船
「ル・コマンダン・シャルコー号」