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インタビュー:アメリカン航空APAC副社長と日本担当ディレクター

日本市場に投資拡大、プレエコも導入
日本航空との共同事業をさらに深化

(左から)ホッジス氏、スクルービー氏  アメリカン航空(AA)は日本市場への投資を拡大している。米系航空会社としては初めてプレミアムエコノミークラス搭載の機材を成田/ロサンゼルス線に投入し、今後はその他の日本路線にも導入を予定。また、今年8月には新たに「日本・韓国地区コマーシャル・ディレクター」の役職を設け、6年目を迎えた日本航空(JL)との共同事業をさらに強化している。日本市場の現状と今後の事業展開について、7月にアジア・太平洋地区副社長に就任したシェーン・ホッジス氏と、日本・韓国地区担当コマーシャル・ディレクターのトーマス・スクルービー氏に聞いた。


-まずはAAに入るまでの経歴を教えてください

シェーン・ホッジス氏(以下敬称略) AAに入る前はスターウッドホテル&リゾートで、北米と欧州のホテルのセールスとマーケティングを担当していた。スターウッドはアジア太平洋に高い将来性を感じ、大きな投資をしていたから、私自身もアジアへは何度も足を運んでいる。エアライン業界という新たな業界に携わることになったが、顧客のタイプ、販売方法、リーダーシップの取り方など、ホテル業界と似ているところは多い。

トーマス・スクルービー氏(以下敬称略) 長い間エアライン業界に携わっている。ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)に11年間在籍し、大西洋路線でAAとの共同事業も担当した。その後、ラタム航空グループに移り、3年間香港に駐在した後、AAに入った。


-これまでのAAのアジア太平洋における展開をどのように見ていますか

ホッジス AAはもともと国内線を中心とした航空会社で、国際線ネットワークは充実しておらず、機材もそれほど新しくはなかった。しかし近年はアジア太平洋路線を非常に重要視している。日本には30年前に就航したが、11年前には中国、3年ほど前にはその他のアジアへの運航も開始した。最近では、中国南方航空(CZ)に2000億米ドルの投資をおこない、オーストラリアではカンタス航空(QF)とのATI(独占禁止適用除外)を申請しているところだ。

 AAはUSエアウェイズとの合併を果たし、世界最大の航空会社となったが、それだけで満足はしていない。機材に投資し、サービスを向上させ、定時性も改善することでベストな航空会社をめざしている。これからも米国以外の地域への投資は続けていくだろう。