JATA、韓国緊急フォーラムを開催-アウト促進協が本格始動

  • 2017年3月5日

フォーラムの様子  日本旅行業協会(JATA)は3月3日、都内のホテルで旅行会社向けの「韓国旅行緊急復活フォーラム ~韓国再発見 プランナーズ・アイ~」を開催した。回復を見せる韓国旅行のテコ入れに向け、新たな観光素材や旅行商品の開発について情報・意見交換をおこなうことがテーマで、この日は商品造成担当者を中心に約130名が参加。そのほかにも韓国から20以上の自治体やサプライヤーなどが参加した。JATAはこれまでにも同様の「緊急フォーラム」を中国と欧州について開催している。

權田氏  冒頭では司会を務めたJATA海外旅行推進部部長の權田昌一氏が、今回のフォーラムを2月に発足した「アウトバウンド促進協議会」が取り組む最初のイベントと位置づけていることを説明。同協議会からはメキシコ観光局駐日代表のギジェルモ・エギアルテ氏も副会長として出席し、意見交換を見守った。

菊間氏  パネルディスカッションのモデレーターを務めた、JATA副会長でアウトバウンド促進協議会会長の菊間潤吾氏は、目標とする年間出国者数2000万人の達成のためには、韓国への旅行者数を増やすこと第一命題であることを述べた上で、「ここ数年の落ち込み方は尋常ではなかったが、いかなる環境でも旅行会社は魅力ある商品を出し続けなくてはいけない」と主張。そのことが旅行会社への信頼につながるとの見方を示した。

 また、LCCやOTAの台頭により、韓国旅行においてもパッケージツアーの存在感が低下している状況などを踏まえて、「年間2000万人を達成しても、旅行会社のシェアが落ちていては意味がない。プランナーは深い知識をもとに商品を企画してほしい」と強調。参加者に向けては、商品造成担当者と政府観光局などの交流の場としての意味合いも強いアウトバウンド促進協議会を大いに活用するよう求めた。

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