前駐フランス大使が講演、現在の治安状況を解説-邦人安全協

  • 2016年9月20日(火)

鈴木氏  一般社団法人の海外邦人安全協会はこのほど、前駐フランス大使で現在は外務省大阪分室の政府代表関西担当大使を務める鈴木庸一氏を招き、「フランスの内外情勢と安全対策」と題した講演会を開催した。鈴木氏は2013年10月から今年6月まで駐仏大使を務め、在任中には15年1月にシャルリー・エブド社襲撃事件、同11月にパリ同時多発テロ事件が発生している。この日は旅行業界や保険業界などさまざまな業界から定員を超える約90名が参加し、鈴木氏は現在のフランス当局の治安対策などについて解説した。

 鈴木氏は講演の冒頭で、在任中にフランス国内で発生したテロ事件について振り返るとともに、「就任時にはすでに(事件が起こる可能性が)話題として挙がっていた。“if”ではなく“when”の話だった」と説明。背景には近年のシリアやイラクにおけるISILの台頭や、ヨーロッパ全体を揺るがしている難民問題だけではなく、これまでのフランスにおける移民差別やアルジェリア戦争などの対仏独立戦争など、さまざまな要因が横たわっているとの見方を示し「一部の若者には歴史的な不満や恨みが見られる」と解説した。

 昨年以降のフランス国内でのテロ事件の傾向については、「これまではイスラム教に否定的なマスコミやユダヤ系商店など、標的は明確だった。しかし徐々に中身が変わってきて、守る側にとっては厄介になっている」と説明。一般人が訪れる施設が狙われる無差別テロ化が進んでいることや、武器が自動小銃などの兵器からバスやガスボンベなど一般人が手に入れやすいものへとシフトしていることに懸念を示した。また、今月上旬に発覚したノートルダム寺院近くでのテロ計画には、女性が関与していたことにも言及し、犯行の手口が多様化していることも指摘した。

 フランス政府の対策については、昨年11月から継続している非常事態宣言に関して「7月にニースで新たな事件が発生したことで延長されているが、警備の強化に向けたもので(統治権を一時的に軍に移す)戒厳令とは違う」と説明。また、警官などの増員や訓練などの進捗については「必死に取り組み、とにかくテロを防げるだけ防いでいる」と伝えた。

 そのほか、テロ事件を未然に防ぐためには、容疑者が利用しているソーシャルメディアなどのネットワークに積極的に介入し、「情報戦」を挑む必要があることについて説明。その上で「フランス当局はその点に人的・物的な資源を割いている。脇が甘かった部分が改善されつつある」と評価した。長期的な課題としては、過激な思想に染まった若者などを「脱過激化」できる穏健な宗教指導者の育成などが必要になるとの見方を示した。

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