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ジェットスターJ、国内LCC初の東南ア線就航-中国線も検討

  • 2016年3月16日

(左から)GKのターナー氏、フィリピン観光省東京支局管理担当官のジェロム B. ディアズ氏、東日本代表のグウエンドリン S. バトーン氏  ジェットスター・ジャパン(GK)は3月15日、成田/マニラ線を開設した。日本のLCCとしては初めての東南アジア線で、運航機材は180席のエアバスA320型機。GKによれば、成田発の初便には幼児1名を含む157名が搭乗し、搭乗率は86.7%となった。マニラ発初便の搭乗率は約90%だったという。同路線は週3便で運航を開始し、4月下旬から最大で週7便に増便する予定だ。また、4月以降には中部、関空/マニラ線の就航も予定している。

 GKによると、成田/マニラ線の3月の予約は好調で、すでに9割強が予約されている。中部、関空/マニラ線についても、4月の予約率は8割を超えているという。予約の7割がフィリピンからの訪日旅行者で、販売はGK公式ウェブサイトと旅行会社経由でおこなっている。

スタッフが横断幕を掲げて初便を見送った  日本発の需要については、同社CEOのジェリー・ターナー氏が成田での就航記念イベントで、「日本在住の外国人数を見るとフィリピンは3番目に多く、(同路線の開設は)大きなビジネスチャンス」と意欲を示した。今後は日本在住フィリピン人の帰省需要の獲得に取り組んでいくという。

 成田/マニラ線はGKの他にも、日本航空(JL)、全日空(NH)、フィリピン航空(PR)、デルタ航空(DL)、セブパシフィック航空(5J)が運航中。ターナー氏は「競合他社との価格競争が起こると予想するが、消費者にとってはメリットになる」と語り、「他社が提供できないサービスを提供していきたい」と話した。同氏はGKが成田から新千歳、関空、高松、松山、福岡、大分、鹿児島、熊本、那覇に国内線を運航していることについて述べ、「国内の路線が充実しており、成田経由で各地に行くことができる」点をメリットとして強調した。

初便搭乗者には搭乗証明書やGKグッズ、フィリピンのガイド冊子などを贈呈した  また、同氏は今後の路線計画についても言及。次の国際線として、2016年の冬ダイヤで中国への就航を検討していることを明らかにした。

 このほか、ターナー氏はGKが16年度(15年7月~16年6月)中間決算で、上期(15年7月~12月)として就航以来初の黒字を達成したことについて喜びを示した。ただし、下期は「上期よりも厳しい数になる見込み」であることから、通期での黒字化は17年度に実現をめざす考えだ。