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HIS、15年10月期は売上と全利益が過去最高、純利100億円超

  • 2015年12月6日

▽16年度も売上高と全利益を過去最高に、卒業旅行増加に期待

 2016年10月期(15年11月1日~16年10月31日)の連結業績については、売上高は9.8%増の5900億円、営業利益は14.2%増の228億円、経常利益は12.0%増の254億円、当期純利益は12.9%増の123億円を予想。いずれも過去最高を見込む。学生の卒業旅行の予約が例年に比べて増加しており、平林氏は「就職活動の開始時期が変更したことで、就職率が上がり余裕ができたのでは」との見方を示した。

 平林氏は海外旅行について、11月にパリで起こったテロ事件の影響により、これまでに3000名以上が予約をキャンセルした旨を説明。予約状況についても例年に比べてフランスは7割、その他のヨーロッパは2割から3割減少しているとした。ただし北米方面の予約数は前期の約2倍で推移しており、平林氏は「ヨーロッパが落ちたからといって、海外全体が減少するということではない」と話した。

 また、燃油サーチャージについても言及し「すでに一部の航空会社では徴収しておらず、今の状況が進めば廃止の可能性もある」との見方を提示。「もし廃止されれば、海外旅行は良い方向に進む」と期待を示した。

 国内旅行に関しては、北陸新幹線が継続して人気を集めると予想したほか、北海道新幹線の開通や東京ディズニーシーの開園15周年などによる需要の増加が見込めるとした。訪日旅行については、15年10月期と比較すると「伸び率は鈍化する」ものの、「前期比で1.5倍に増加するのでは」との考えを示した。