羽田/中国、冬ダイヤに向け大幅増便へ、非公式協議で合意

  • 2015年5月19日

 国土交通省航空局によると、日本と中国の航空当局間で5月14日と15日に非公式協議が開催され、羽田空港路線の拡充などについて合意した。もともと2012年8月8日に合意に至っていたものの尖閣問題などで膠着状態となっていた路線拡充が、今回の交渉結果を受けて実現することとなる。

 2012年8月の合意事項では、まず羽田の昼間時間帯に北京と上海、広州の3都市への路線を開設可能となる。各路線1日4便の発着枠があり、日本と中国それぞれが2便ずつを得る。北京と上海は現在でも合計4便ずつ路線が開設されているが、増枠後はそれぞれ8便となる。

 また、羽田の深夜早朝時間帯でも、中国のいずれかの都市へ1日2便ずつ就航可能。このほか、日本側の企業が使用できる北京と上海のスロットと、中国側が利用できる成田のスロットが増加する。

 実現の時期については、羽田の昼間時間帯は2015年10月末の冬ダイヤから運航開始が認められ、深夜早朝時間帯や成田路線などは早ければ夏ダイヤ中にも運航が始まる。

 なお、羽田昼間時間帯に日本側が持つ合計6便分の発着枠について、日本航空(JL)では「(3路線すべて)ぜひ飛びたい」と意欲を示したが、全日空(NH)は「今後検討していきたい」と回答。JLは、深夜早朝の便などについても、「国内線を含めて、色々な可能性を探っていきたい」としている。