インバウンドも「若い世代」にフォーカスを、ASEANの成長を取り込むために

  • 2014年11月18日

東京オリンピックのチャンス最大化は「若い世代の力」がカギ
~ツーリズムEXPOジャパン国際観光フォーラム

 2020年東京オリンピックに向け、ますます期待が高まるインバウンド振興。さまざまな見地で議論がおこなわれるなか、ツーリズムEXPOジャパン2014の国際観光フォーラムの「アジア旅行市場分析2014」でアジア各国の登壇者が強調したのは、インバウンドで「若い世代へフォーカスすること」だった。タイ、マレーシア、シンガポールの旅行市場の動向とともに、東京オリンピック開催のチャンス最大化に向けて、日本が進化すべき姿とその課題が示された。

基調講演
PATA(太平洋アジア観光協会)CEOマーティン・クレイグス氏
パネリスト
ニスコトラベル GM&オーナー ナリエルト・パントン氏
アジアエクスペリエンスツアーズ&PSTトラベルサービス CEO ギアン・フーン氏
ダイナスティトラベル・インターナショナル マーケティング・コミュニケーションズ・ディレクター アリシア・シー氏
モデレーター
BBCトラベルジャーナリスト カルメン・ロバーツ氏
PATAアジア地区本部総括ディレクター アイビー・チー氏


将来有望な若い世代
惹きつけるには「2人に1人は30歳以下」の活用を

PATA(太平洋アジア観光協会)CEOマーティン・クレイグス氏

 「アジア旅行市場分析」の基調講演で、PATAのクレイグス氏は「東京オリンピックのチャンスを最大限に活かすなら、若い世代の力を巻き込むことを考えてほしい。考え方を変えていかなくてはならない」と変化を促した。

 クレイグス氏はアジア太平洋地域が今後最も成長する市場であり、2032年までに中所得者層が2012年比の4倍強の35.26億人になるとの調査結果を提示。将来この中所得者層となる若い世代に目を向ける重要性を強調し、「彼らの旅行意向や旅行業界がとるべき対応の観点から話をすることが大切」と、議論の方向性を示した。

 また、1980年以降に生まれた“ミレニアル世代”(いわゆる「若い世代」)3000人を対象に実施した「旅行の目的や行きたい場所」を問うアンケートでは、日本はタイ、シンガポールで1位、マレーシアで2位、中国、フィリピンで3位、ベトナムで4位、インドネシアで5位など、多くの国で行きたい国の上位となった。各国の若い世代にとって日本は「ドリーム・デスティネーション」のイメージなのだという。

 クレイグス氏は「この調査結果を見れば将来が分かる。オリンピックの計画に関わるすべての人が知るべき」と述べ、「(担当者の)2人に1人は30歳以下にすべき」とも進言。その理由は、若者層が利用するコミュニケーションツールやSNSなどはシニア層では理解できないためで、「2020年は(世間の)SNSで決まる。これが重要だ」とも強調した。