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エミレーツ、羽田/ドバイ線初便は満席-ドバイ以遠需要に期待

  • 2013年6月4日

(左から)EK東アジア・オーストラレーシア地域上級副社長のサレム・オバイダラ氏、パッセンジャー・セールス・ワールドワイド執行副社長のティエリー・アンティノリ氏、東京国際空港ターミナル常務取締役の田口繁敬氏、EK日本支社長のリチャード・エンゲルマン氏 エミレーツ航空(EK)は6月3日、羽田/ドバイ線を就航した。羽田はEKにとって日本で3番目、ネットワーク全体で134番目の就航地となる。6月4日に開催した記者会見で、EKパッセンジャー・セールス・ワールドワイド、執行副社長のティエリー・アンティノリ氏は「羽田は我々のネットワークの中で重要な役割を持っている。羽田就航は日本へのコミットメントを表すもの」と同路線の重要性を強調した。

 羽田/ドバイ線はボーイングB777-200LR型機で運航。ファーストクラス8席、ビジネスクラス42席、エコノミークラス216席の計266席だ。アンティノリ氏によると、ドバイ発羽田の初便は160席が埋まった。一方、羽田発ドバイの初便は満席であり、「日本の市場からは非常に良い反応を得ている」という。

 同路線のターゲットはビジネスと観光双方で、ドバイ以遠への乗継が主となる見込みだ。アンティノリ氏は「(羽田線の就航で)羽田/ドバイ/アフリカ30都市間の接続がより効率的におこなえるようになった」とEKのネットワークを強調。特にビジネスでの利用に期待を示した。

 日本支社長のリチャード・エンゲルマン氏も「羽田はビジネス、とくにアフリカを訪問先に考える人にととって利便性の高いコネクション」とアピール。日本発が深夜であるため仕事帰りにも利用でき、ファーストクラス、ビジネスクラスについてはハイヤーによる無料送迎サービスが提供しているという。

 一方、羽田線は観光客の需要も強いとの考え。アンティノリ氏はドバイ乗継でのインド洋への需要の可能性を示唆。EKはドバイから、1日あたりモルジブに3便、セイシェルとモーリシャスにそれぞれ2便就航しており、ハネムーナーの利用を見込んでいるという。

 また、エンゲルマン氏は同社が運航する成田/ドバイ線について言及。成田/ドバイ線はドバイ以遠への観光での乗継を考えると利便性が高いとし、羽田との棲み分けをはかりたいとした。成田線については、このほど機材をエアバスA380からB777に変更。アンティノリ氏はその理由を「キャパシティの問題」とし、「需要が今後次のステップにあがったら、A380をまた戻せばいい」と述べた。

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