週間ランキング、トーマス・クックが1位-「最古の旅行会社」の破綻に思う

  • 2019年9月27日(金)

[総評] 今週は、トーマス・クックが9月23日に破産を申請したことをお伝えした記事が1位になりました。今年これまでに掲載してきたなかで2位となるアクセス数です。1位は全日空(NH)が座席指定を有料化した記事で、逆転していたとしても不思議ではないというか、トーマス・クックは一般メディアも多く取り上げていて注目が分散したことを思えばむしろ今年一番が当然と感じます。

 というか、衝撃の度合いでいえば個人的には過去10年で震災に次ぐほどのレベルです。1841年の創業ということで、日本はペリーの来航すらまだ経験してない、つまり幕末にも至っていない時期で、そうした歴史を持った企業がこのようなことになるとはショックでしかありません。

 日本では、平安時代から御師が旅行業に近いことをしていたとも言われますが、近代的旅行業という意味では1905年創業の日本旅行が現存する最も古い企業でしょうか。最大手のJTBは1912年の創業でこちらも100年を超えています。

 今回の「世界最古の旅行会社破綻」の報に接し、これら2社に限らず日本の古い会社、大きな会社、あるいは自分の会社や取引先で同じ姿を想像した方はきっと少なくないでしょう。縁起でもないというお叱りもあると思いますが、そういうことが起きても不思議ではない時代だということがはっきりと示されたことは間違いありません。

 何度か当欄で書いたはずですが、業界のなかにいると日常が緩慢に続いていくため、危機がいくら叫ばれていても、そしてそれを頭では分かっていても、なんとなくこのまま大きな変化は起きないのかもしれないという気がしてくることがあります。しかし、逆でした。激変は突然来るから激変なのでした。

 トーマス・クックも、記憶をたどると昨年には海外メディアで苦境を伝える記事が出はじめ、提携していたExpediaのCEOに買収の可能性について質問した記事があったり、航空会社だけ売却する話が届いたりもしました。しかし先月末には救済策がまとまったという話題が聞こえ、ああこれでまた一息つくのか、などと感じていたわけですが結末はこうでした。

 海外メディアによると、グループとして16ヶ国に2万1000人のスタッフを雇用していたそうですが、「危ないのかも」とは思っていても、突然出勤できなくなって初めて事態がそこまで緊迫していたと知った方も多かったのではないでしょうか。

 旅行業界専門メディアとしては業界の健全な存続と成長に貢献してこそであり、すぐに何かを変えられるかというと難しいですが、トラベルビジョンのコンテンツも見直していかなければなりません。

 もっというと、もしかすると「別にどうしても旅行業で働きたいというわけではない」といった方々に向けて、業界からの離脱を支援するコンテンツやサービスがあっても良いかもしれません。パイの奪い合いという例えがよくされますが、パイを食べる人数が減るのもひとつの答えでしょう。

 日本旅行業協会(JATA)によると、今回のトーマス・クックの一件で日本の旅行業界に甚大な影響はないようで、このまま行くとそのうち喉元を過ぎて熱さを忘れ、きっとまたいつもの日常が戻ってくるのではないかと思います。自分自身でもそうなりそうな予感がしていますが、今回はこのショックを心にとどめ、オオカミ少年のようになっても様々な可能性をお伝えし続けていきたいと考えています。(松本)

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