ドイツ、コロナ規制をほぼ撤廃 感染増でも共生へ
【ロンドン=佐竹実】ドイツは18日、新型コロナウイルス感染対策の行動規制をほぼ撤廃することを決めた。ワクチン接種が進み、死者や重症者がこれまでのように増えていないためだ。英国も同日から水際対策を全てなくした。欧州を中心に新型コロナを通常の風邪と同じように扱う動きが広がっている。
ドイツは20日からマスク着用規制を大幅に緩めるほか、ケアホームなどを除いて陰性証明を出す必要がなくなる。2月半ばから段階的に規制を緩和しており、規制撤廃に必要な法案が18日に通過した。
ドイツの1日あたりの感染者数は約30万人と過去最多水準だが、重症化率はこれまでのように高くない。AP通信によると、ラウターバッハ保健相は「ワクチンを接種しようとしない一部の人々を守るために、国全体をシールドの下に置くことはできない」と述べ、コロナとの共生を模索する考えを示した。
欧州ではコロナ規制の撤廃や緩和が相次ぐ。英国は18日から水際対策を全てなくした。ワクチンを接種していない人でも入国前や入国時の検査が必要ない。入国時のオンラインでの情報入力も不要だ。ヒースロー空港は16日からマスク着用義務がなくなった。
イタリアは17日、新型コロナ対策を段階的に緩和する計画を閣議決定した。ワクチン接種証明の提示やマスク着用義務をなくす。非常事態宣言を3月末で解除し、社会を正常化させる。
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