地域クーポン不適切使用 GoTo参加のホテル7軒
観光庁は4日、旅行会社「旅工房」が絡んだ観光支援事業「Go To トラベル」の不正受給疑惑に関連し、ホテル7軒が地域共通クーポン計9363万円分を不適切に使っていたと発表した。クーポンは本来、旅行客が飲食や買い物に使うが、ホテル7軒は自ら、シーツなどのリネン類交換や清掃の代金に充てていた。
観光庁は、旅工房のトラベル事業参加を停止。「ベニキアカルトンホテル福岡天神」(福岡)などホテル5軒はクーポン取扱店の登録を取り消す。「東横イン新横浜駅前新館」(神奈川)など2軒は自ら登録を取り下げた。
観光庁は一連の問題について「刑事告訴を視野に、捜査機関と連携する」としている。
観光庁によると、旅工房はエイチ・アイ・エス(HIS)子会社の「ジャパンホリデートラベル」に宿泊手配を委託。だが2万240人分のうち、少なくとも1万1014人分は宿泊実態がなかった。事業の給付金は支給されていないが実態は不明点が多く、調査を続ける。
ホテル7軒は旅工房が手配した宿泊に絡んで発行されたクーポンを不適切に利用。ホテル内の施設で旅行客がクーポンを使ったように装い、国側から相当額を受け取っていた。〔共同〕