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2023年春に卒業予定の大学生らに対する企業の採用活動が1日、解禁された。コロナ禍で新卒採用を中止していた航空や旅行といった業界で再開する動きが相次ぎ、企業の採用意欲には回復の兆しが見える。
東京都江東区の東京ビッグサイトでは1日、リクルートが主催する合同企業説明会が開かれ、約250社が参加した。入り口にはスーツ姿でマスクを着用した学生が列を作った。専修大3年の男子学生(22)は「多くの企業の話を聞いて視野を広げたい」と話した。
23年卒の採用では、今後の経済正常化を見据え、日本航空や全日本空輸、JTBなどが新卒採用を再開する。就職情報会社ディスコの調査では、23年卒の採用数を前年より「増加」させると答えた企業は26・6%に上り、「減少」の6・0%を大幅に上回った。
政府が経済界に求める就活日程は、説明会などの採用活動が3月1日、面接などの選考が6月1日、内定は10月1日に解禁で、昨年と変わらない。ただ、実際には解禁前に選考を行う企業も多い。リクルートによると、2月1日時点で企業から内定を得た大学生の割合は13・5%と前年より3・6ポイント上昇し、2月調査を始めた16年卒(調査は15年)以降で最高だった。