「空飛ぶクルマ」提携へ…ANA・トヨタ・米社

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 ANAホールディングス(HD)、米国で電動の垂直離着陸機を手がけるジョビー・アビエーション、トヨタ自動車の3社が、「空飛ぶクルマ」分野で業務提携の検討に入ることが分かった。国内最大の航空会社の参入で、航空機を使うには近く、バス、タクシーでは遠い場所への航空輸送網が本格的に整備されることになる。

 ジョビーは、2024年に米国で空飛ぶクルマの旅客事業を始める計画を立てている。海外展開を見据えて、日本でのパートナーを探していた。ANAHDは今回の提携で、ジョビーの機材を使った旅客事業を共同で始める。

 ANAHDは25年のサービス開始を目指し、飛行管理技術やパイロット訓練といった航空事業のノウハウを提供する。2社が運ぶ旅客の地上送迎はトヨタが担う見通しで、詳細はこれから詰める。

 ANAHDがジョビーと組んだのは、国内で利便性の高くない中距離の移動手段を充実させることで、顧客層を広げる狙いがある。ジョビーは最大航行距離が約270キロ・メートル(東京―名古屋間に相当)、最高時速が320キロの5人乗りの空飛ぶクルマを開発している。

 トヨタは今回の提携に先立つ20年、ジョビーに3億9400万ドル(約450億円)を出資し、共同開発に乗り出した。トヨタはハイブリッド車や電気自動車で培った電動化技術のほか、生産性向上に向けたノウハウも提供する。

 空飛ぶクルマは滑走路や化石燃料を使わない未来の移動手段として期待がかかる。米モルガン・スタンレーの予想では、市場規模は20年の約74億ドル(約8500億円)から40年には1兆5000億ドル(約172兆円)まで膨らむと見込まれる。

 ◆ 空飛ぶクルマ =機体は超小型ヘリコプターに近い。厳密な定義はなく、世界の企業は人が乗れ〈1〉電動〈2〉垂直離着陸〈3〉自動運転も可能――を目標に開発している。

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2760290 0 経済 2022/02/15 05:00:00 2022/02/15 05:00:00 2022/02/15 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/02/20220215-OYT1I50046-T.jpg?type=thumbnail

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