新潟拠点LCC、就航へ秒読み段階 佐渡路線開設へ秘策

就航に向けて慌ただしい日々を送るトキエアの長谷川政樹社長=東京・霞が関(本田賢一撮影)
就航に向けて慌ただしい日々を送るトキエアの長谷川政樹社長=東京・霞が関(本田賢一撮影)

新潟空港を拠点に地方の主要空港を結ぶ格安航空会社(LCC)「トキエア」(本社・新潟市)がいよいよ今年就航する。当初は札幌丘珠(おかだま)空港など4路線でスタートし、その後、東京地区や佐渡路線開設も計画する。長谷川政樹社長(54)に就航に向けた進捗(しんちょく)具合と佐渡路線早期開設に向けた秘策を聞いた。

4路線を計画

同社は昨年9月、仏ATR社製のターボプロペラ機(70人乗り)2機を10年間リースする契約をアイルランドの航空関連会社と締結した。旅客機は今春、新潟空港に到着予定だ。今後、国の「航空運送事業免許」を取得し、今夏以降、この2機で新潟空港と札幌丘珠空港、仙台空港、愛知と関西地区の空港の4路線への就航を計画している。

長谷川社長は「愛知、関西地区の空港については現在、就航に向けた協議を続けている。各路線とも2往復飛ばすことを目指している」と説明する。

現在、機長、副操縦士、客室乗務員、整備士などの採用を進めており、大半が国内外の航空会社や自衛隊での経験者という。採用した整備士の一部は、鹿児島県を拠点にする日本航空グループの航空会社、日本エアコミューターの施設で訓練を始めている。

「パイロットと客室乗務員が各20人ほど、整備士が10人ほどなど、2機を飛ばすのに必要な人員80~90人を採用する」

資金目標クリア

課題の一つ、資金調達では当面の目標15億円をほぼクリア。昨年11月には、大光銀行(新潟県長岡市)、新潟信用金庫(新潟市)、商工中金(東京都中央区)がトキエアに対し計約3億円の協調融資を決めた。

会員限定記事会員サービス詳細