ロイヤルホテルがグアムに来春開業へ 

来春にリーガロイヤルのブランドで再開業する「シェラトン・ラグーナ・グアム・リゾート」=米グアム(ロイヤルホテル提供)
来春にリーガロイヤルのブランドで再開業する「シェラトン・ラグーナ・グアム・リゾート」=米グアム(ロイヤルホテル提供)

ロイヤルホテルは1日、米グアムに「リーガロイヤル・ラグーナ・グアム・リゾート」を来春開業すると発表した。同社が日本以外で展開するホテルは現在なく、1994年にマレーシアで開業したリーガロイヤルホテルミリ(2002年に運営終了)以来、28年ぶりの海外出店となる。

米ホテル大手、マリオット・インターナショナル傘下の「シェラトン・ラグーナ・グアム・リゾート」が来年4月20日で運営を終え、客室などを改装して来春にリーガロイヤルの名称で再開業する。現ホテルは2006年に不動産会社のケン・コーポレーション(東京都港区)が物件を取得し、マリオットとフランチャイズ契約を結んで運営を続けていた。

新ホテルもフランチャイズ方式で、運営は引き続きケン・コーポレーション傘下で担い、ロイヤルホテルが事業ノウハウやホテル名称を提供する。

リーガロイヤルにブランド変更される「シェラトン・ラグーナ・グアム・リゾート」の客室=米グアム(ロイヤルホテル提供)
リーガロイヤルにブランド変更される「シェラトン・ラグーナ・グアム・リゾート」の客室=米グアム(ロイヤルホテル提供)

グアムは日本人と韓国人客が市場の約9割を二分しており、ケン・コーポレーション子会社でホテル事業を手がけるケン不動産リースの担当者は「リーガロイヤルホテルは日本人になじみ深く、信頼もある」などと誘致の理由を説明した。

1990年代前半には、建物を取得し豪州や米ニューヨークにも進出していたロイヤルホテルだが、バブル経済崩壊後の業績悪化から物件を売却し、海外市場からは撤退していた。グアムにも93年に出店したものの、地震被害で閉館している。当時はいずれも建物を所有し、運営まで手がける方式だった。

ロイヤルホテルの蔭山秀一社長は「大きな投資に対するリスク対応ができていなかった」と海外事業での反省点を振り返り、経営リスクの低いフランチャイズ方式や建物を持たず運営受託のみ行う方式を「コロナ後の成長戦略に位置付け、拠点を広げたい」としている。

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