50万人の観光ビザ無料に インド政府、コロナ対策で
インド政府は28日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済対策として、50万人の外国人の観光客にビザを無料で提供する措置を発表した。外国人観光客の受け入れを再開した後から適用し、低迷する観光産業のテコ入れにつなげる。
シタラマン財務相が新しい経済対策を表明した。インドには2019年に1000万人超の外国人観光客が訪れ、観光などに約300億㌦(約3兆3000億円)を使ったという。外国人観光客は平均でインドに3週間滞在するため、観光ビザを無料にすることで経済の底上げをめざす。観光産業で働く観光ガイドら約1万1000人を対象とする新しい融資の仕組みも設ける。
インドは新型コロナの新規感染者が4月から世界最多のペースで拡大し、5月上旬には1日の新規感染者数が41万人強まで増えた。ピーク時の死者数も1日4000人以上で推移し、インドでは各地域が4月から厳格なロックダウン(都市封鎖)を相次いで実施した。
現在は新規感染者が4万人台に減り、飲食店やショッピングモールの営業が再開するなど、経済活動も少しずつ正常に戻りつつある。インド政府はコロナの影響を受けたヘルスケア産業などでも融資の支援を導入する。
新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
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