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旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)が、社員をグループ外の企業に数百人規模で出向させることが27日、分かった。すでに3月頃から全社員の2割近い約1000人を出向させており、追加の措置となる。コロナ禍で旅行需要の回復の見通しが立たず、人件費の圧縮を進める。
関係者によると、複数の受け入れ先と調整を進めており、最大で500人規模になる可能性がある。3月に約70人を受け入れたパソコン販売大手ピーシーデポコーポレーションでは、夏までに最大150人を追加で受け入れる。出向の期間は最長2年で、給与は受け入れ先の企業が一部を負担する。
HISは2020年度の旅行商品の取扱額が前年度比94・2%減の269億円と大きく落ち込んだ。国内の店舗閉鎖や新卒採用の見送りなどコスト削減を急いでいるが、今後の旅行需要の回復に備え、希望退職は実施しない方針だ。