大阪・堂島の電通ビル跡地にフォーシーズンズ進出 

大阪・堂島に建設する超高層複合ビルの模型の前に立つ東京建物の野村均社長=8日、大阪市福島区(田村慶子撮影)
大阪・堂島に建設する超高層複合ビルの模型の前に立つ東京建物の野村均社長=8日、大阪市福島区(田村慶子撮影)

 東京建物とシンガポールの不動産大手ホテル・プロパティーズ・リミテッドは8日、大阪・堂島に高さ約195メートルの超高層複合ビルを令和6年までに建設し、大阪初となるカナダの高級ホテル「フォーシーズンズホテル」を誘致すると発表した。7年開催の大阪・関西万博など、新型コロナウイルスの感染が収束した後の観光需要を狙う。

 開発中の複合ビルは、東京建物が平成29年に取得した電通大阪ビル跡地(大阪市北区)で昨年8月に着工し、令和6年の完成を予定している。地上49階、地下1階建てで、ホテルは1~2階と28~37階に計178室を設け、マンションは1~27階と38~49階に計466戸となる。他にレストランやバー、スパ施設などが入る。投資額は非公表。「旅とアート」をテーマに、共用部にアート作品をふんだんに取り入れたマンションとする一方、ホテルは畳のスペースを設けるなど旅館との融合を図る。

 大阪市内で会見した東京建物の野村均社長は「海外に比べ日本、特に大阪には高級ホテルが少ない。厳しい現状だが、コロナのパンデミック(世界的大流行)は一時的なもの」としてホテル誘致に自信を見せた。

 コロナ禍が世界共通の問題となるなか、観光人気が高い日本への注目はむしろ高まっている。関西では3月、米マリオット・インターナショナルの高級ホテル「W Osaka(ダブリューオオサカ)」(大阪市中央区)や、仏高級食品ブランド、フォションが手がける「フォションホテル京都」(京都市下京区)がともに日本初進出を果たすなど、高級ホテルの出店が相次いでいる。

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