伊藤忠、航空機リースの新会社 専門人材で需要増に対応
伊藤忠商事は12日、航空機リースの新会社を設立したと発表した。伊藤忠単体で行っていた投資家向けのリース機材の販売、管理事業を移管する。世界的な旅客需要の高まりに伴い航空機リース市場は拡大している。新会社で専門人材の育成強化や意思決定のスピードを速め、リース事業の拡大やサービス向上につなげる。
4月1日に設立したIC Aero(東京・港)は資本金1億円の全額出資子会社となる。伊藤忠は1970年代から航空機リース事業を手掛けており、2024年には機体やエンジンの部品販売やリースを手掛けるキリック・エアロスペース(アイルランド)の株式の45%を取得し中古航空機部品事業にも参入している。
日本航空機開発協会によると、旅客需要の拡大で世界の旅客機総数は43年に23年比約1.6倍の4.1万機まで増加することが見込まれる。伊藤忠は新会社でリース事業の専門性を高めて需要増に対応するほか、キリックとの連携強化などで新造機から中古機、退役機まで幅広く取り扱う体制を整え、競争力を高める。
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