滋賀の観光をPRするため、滋賀県の三日月大造知事はフランス・パリを訪問し、現地の旅行事業者や観光行政部門などに直接売り込む「トップ・プロモーション」を実施した。帰国した三日月知事は12日の定例記者会見で「限られた時間ではあったが、(成果を)滋賀、関西への誘客につなげていきたい」と話した。
訪問したのは今月5~9日で、滞在中は現地の旅行事業者7社11人を対象に企画したインバウンド(訪日外国人客)向けツアーの商談会を開催。三日月知事が滋賀の自然や歴史・文化などについてプレゼンテーションした後、参加者に滋賀の地酒の試飲や近江米「みずかがみ」のおにぎりの試食をしてもらった。
さらに、三日月知事はフランスで日本米の輸入・卸などを展開している事業者「First Gift」の関係者と面会。みずかがみの取り引きが今年度、同社との間で成立し、初めてパリで販売されることに謝意を伝えたほか、フランス市場の日本米の価値や、近江の茶や地酒など他の品目の輸出可能性についても意見交換した。
また、パリ市庁舎を訪れてフレデリック・オカール副市長(観光・ナイトライフ担当)とも面会。昨年7~8月のパリ五輪期間中、来訪者のホスピタリティ改善のために実施された取り組みや、パリに多数ある文化遺産の活用などについて対談した。
会見で三日月知事は、パリの交通事情について、歩行者にやさしい空間づくり▽できる限り中心市街地にマイカーを入れない―などの取り組みが行われていることを指摘し、「いくつか参考になるところがあった」とも述べた。