手荷物空港以外で預けて「手ぶら」で旅行 新千歳に運送、到着地へ… 登別市で実証実験
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飛行機の利用客が空港以外でキャリーバッグなどの手荷物を預け、到着地の空港で受け取る「オフエアポート・チェックイン」の実証実験が4日、道内有数の観光地・登別市で始まる。オーバーツーリズム(観光公害)対策の一環。観光客が「手ぶら」になることで、スムーズな移動や混雑緩和を狙う。
日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)、JR北海道、北海道エアポート、ヤマト運輸などの協議会が国土交通省の支援を受け実施する。11日までの間、新千歳空港を午後4時以降に出発するJALとANAの国内線39便の利用客が対象。
午前9時~正午に登別市観光交流センターの窓口で手荷物(手数料1個2000円)を預けると、ヤマトが新千歳へ運び、保安検査を経て搭乗する便に積み込む。利用客は目的地の空港で受け取る仕組みだ。
利用客は英語、中国語など4か国語対応の専用アプリによりスマートフォンで荷物の位置情報の確認が可能。空港関係者も利用者がどこにいるか把握できる。
鉄道やバスでの移動が楽になることで、利用客が周辺の観光地に足を延ばすことも期待できる。実施主体のNPO法人「次世代空港技術研究会」(千葉県成田市)の水野一男会長は「近い将来、どこでも航空便手荷物を気軽にチェックインできる時代が来る」と話す。