近畿運輸局長 関西各地を「パビリオン」にし、観光産業の活性化を目指す

就任会見を行う岩城宏幸近畿運輸局長=16日、大阪市内(黒川信雄撮影)
就任会見を行う岩城宏幸近畿運輸局長=16日、大阪市内(黒川信雄撮影)

6月24日に近畿運輸局長に就任した岩城宏幸氏(56)が16日、大阪市内で就任後初の会見を行った。岩城氏は、来年4月に開幕する2025年大阪・関西万博は、関西の観光業発展の「絶好の機会」だと強調。万博に合わせて、関西全域での観光客の流れを活性化する考えを示した。

岩城氏は、近畿運輸局などが昨年8月に改正した「関西観光アクションプラン」を軸に、観光産業の活性化を進めると表明。万博に合わせて「関西全域を万博会場に、各地域をパビリオンに見立て」、来場者らを各地へ誘客する施策を展開する考えを示した。ウェブなどを通じ、各地の魅力を紹介する施策などを検討している。関西各地へのバスツアーなどを実施する考えも明らかにした。

万博開催中に、会場周辺などの交通インフラが逼迫(ひっぱく)するとの懸念については「万博の来場者輸送は、大量輸送が可能な鉄道、バスなどの利用促進が基本」だとしつつ、タクシーでの輸送強化や、「(一般ドライバーが有償で乗客を送迎する)ライドシェアなどの活用も、地元の声をよく聞きながら、適切に対応していきたい」と語った。

岩城氏は東京大学法学部卒。北海道運輸局長、国土交通省総合政策局次長などを経て、6月に近畿運輸局長に就任した。(黒川信雄)

会員限定記事

会員サービス詳細