阪急電鉄、11年ぶり新型車両公開 座席指定専用車も連結
阪急電鉄は16日、11年ぶりの新型車両「2300系」を大阪府摂津市の車庫で公開した。省エネ性能を高め、バリアフリー対応を充実させたほか、初めての有料座席指定サービス「PRiVACE(プライベース)」の専用車両も連結する。専用車両はゆったりとした大型シートを採用し、座席の間に仕切りを設けて落ち着ける空間にした。
2300系は制御装置の効率化で消費電力量を既存車両から6割削減した。車いすスペースを大きくして使いやすくした。阪急伝統のマルーン色の外観や木目調の内装を引き続き採用する。
プライベースの専用車両は2300系などに連結し、7月から京都線の大阪梅田駅から京都河原町駅の間で1日約80本運行する。2025年をめどに倍の約160本への増便をめざす。
座席には読書灯や充電用コンセント、収納式のテーブルを備える。通路を挟んで2席と1席の設計にした。座席幅を広くして、ゆったりと座れる。観光客向けなどのスーツケース置き場や、車いす専用ブースも設けた。床にはカーペットを採用して高級感を出した。
プライベースの利用料金は500円。ネット予約のほか、サービス専属の乗務員からも直接購入できる。阪急電鉄運輸部の担当者は「阪急らしい上質さを備えたプライベート空間の充実にこだわった」と話す。ビジネスや観光など幅広い用途での利用をめざす。