旅館の客室「無印」でリノベ 良品計画、宿泊施設に提案
良品計画は3日、営業中の宿泊施設の客室を借りてリノベーションし、もとの宿泊業者に運営委託する新事業を今秋から始めると発表した。家具や備品には「無印良品」の商品などを使う。観光需要が回復するなか、施設を有効活用したくても投資余力のないオーナーの改修需要を取り込む。
新事業は「MUJI room」で、旅館などの宿泊施設の客室のうち1室、もしくは数室を良品計画が借り上げる。良品計画が資金を出して客室を改修し、運営は宿泊業者に委託する。客室のアメニティーには無印の商品を使うなどして、同ブランドの世界観を演出する。まずは今秋に近畿地方で営業を始める予定だ。
同社の長田英知執行役員は「客室を活用したくても投資できないオーナーと連携して、地域の既存の宿泊施設に無印良品のある暮らしを体感できる場をつくる」と話す。
さらに「MUJI HOTEL」「MUJI BASE」などの宿泊・滞在事業を「MUJI STAY」として一本化する。26日には香川県の離島で古民家を改修したホテルを開業する。このほか、10月にも千葉県で廃校を改修した宿泊、物販施設をオープンする予定だ。