三菱重工業が3月末に国産ジェット旅客機の開発会社を解散 資産処理にめど

愛知県営名古屋空港を離陸し飛行するスペースジェットの試験機=2020年3月(三菱航空機提供)
愛知県営名古屋空港を離陸し飛行するスペースジェットの試験機=2020年3月(三菱航空機提供)

三菱重工業は1日、事業撤退した国産ジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)を巡り、開発を担った子会社の旧三菱航空機(愛知県豊山町)が3月31日付で解散したと発表した。大半の資産の処理にめどが付いたためとしている。昨年4月に「MSJ資産管理」に社名変更していた。三菱重工グループの業績に影響はない見通しという。今後、残る清算手続きを進める。

スペースジェットは国産初を目指した小型ジェット旅客機で、平成20年に事業化が決まり、25年に初号機を納入する計画だった。当初の名称はMRJ(三菱リージョナルジェット)だった。

計約1兆円の開発費を投じたが、度重なる設計変更などで開発が遅れ、納入延期は6回に上った。三菱重工は事業化できないと判断し、昨年2月に完全撤退を発表した。

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