JR北海道・綿貫社長「運賃値上げを検討」 収支改善狙い
JR北海道の綿貫泰之社長は21日の定例記者会見で、鉄道運賃について「(値上げを含めた)改定を検討せざるを得ない」と述べた。実施時期などは未定で、2024〜26年度の中期経営計画に盛り込むことを想定する。JR北では札幌圏を除く路線で赤字が続いており収支改善が急務となっている。
運賃値上げが実現すれば、19年10月以来となる。JR北は23年4〜12月期に連結営業損益が318億円の赤字となるなど慢性的な経営難が続き、足元では燃料費や電気料金などのコストが上昇している。国土交通省はJR北に対し経営改善に向けた監督命令を再発出した上で、24年度からの3年間で1092億円の財政支援を実施する。
また同日、特急列車などの切符をネット予約できる「えきねっと」で、片道の乗車券と指定席特急券のセットを6割引きで販売すると発表した。5月11〜31日の特急が対象で、ゴールデンウイーク後の旅行需要喚起やえきねっとの利用促進を目指す。
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